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社会対策法を伝授

社会は気力・手間・理屈。

2010年11月26日

※ 前回お話ししました「第3回合判テストの総評」(社会)は生徒全員のデーターが集まり次第、お伝えします。

1. さて、かつてこんな大学生がいました。家庭教師として国語を指導していたのですが、ある日生徒の親御さんからこんなことを言われました。「先生、来週から社会の指導もお願いできませんか?」。すると、その家庭教師は「はい、いいですよ」と思わず快諾してしまいましたが、本当は社会なんか教えたことがない!「国語の講師だったら社会もできるはず」という親御さんの勘違いが生んだ悲劇。そして、次の日慌てて中野の四谷大塚に出向き、そこで社会の「予習シリーズ」一式を購入し、毎日半日ずつを社会の学習に費やした彼。そして1週間後にはベテラン講師の如く朗々と授業を行った彼。そして親御さんから「さすが文系の先生ね」とお褒めの言葉をいただいた彼。その「彼」は今当塾で「先生は昔1週間で「予習シリーズ」をすべて覚え切った。それは追い込まれていたからだ。思わぬ火事場の馬鹿力を発揮したからだが、あのときは本当に気力が充実していた。君たちはまだ入試まで70日近く残している、とすれば、あと10回転もできる。どうしても受かりたいという気力があれば十分可能だ」と、生徒たちにハッパかけています。

2. 「予習シリーズは毎日やっているよ」という生徒がいます。ですが、テストの結果が芳しくありません。そこで講師の質問、

講師「法律案の再可決に必要な衆議院の議員数は?」

生徒「その総議員の過半数?」

講師「違う」

生徒「じゃ、出席議員の4分の1?」(不安げに)

講師「違う」(イライラ)

生徒「分かった!総議員の3分の2!」(勝利への確信)

講師「違う!(爆発)、答えは○○○だろう!」(○○○は自分で調べてね)

 確かに生徒の答えた数字はすべて「予習シリーズ」に載っています。だから、しっかり学習時間はとっているのでしょう。しかし、自分で「それが何に必要な何のための数字なのか?」を一つ一つ覚えるという「面倒くさいこと」から目を逸らし、つまり、手間をかけてノートに整理して覚えるなどの工夫を避けていたために、結果的にウロ覚えになってしまったのです。せっかくの学習を非効率的にしてまう許容期間はもはやありません。

3.講師 「大宰府に防人を置いたのは何がきっかけ?」

  生徒 「応仁の乱」

 とんでもない答えを言う生徒がいます。時代認識がおかしいでしょう?と同時に、社会は「理屈」で覚えなければいけないことを忘れています。大宰府は九州の福岡、そこに兵を置くのはそこに近い朝鮮半島からの脅威に備えてのものでしょう?応仁の乱は京都が舞台。関係ないですよね。「大宝律令」で制度化された防人ですが、その前に起きた日本と朝鮮との確執といえば「○○○の戦い」(これも自分で調べてね)ですね。これがきっかけでの設置だったということです。

 本日は社会に必要なのは「気力」「手間」「理屈」であるというお話でした。

 次回に続きます。

 

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