子育てについてのお話。⑦
2024年3月13日
前回は「嘘をつく子ども」についてお話ししましたが、今回は「迷惑をかける子」についてのお話です。私は「迷惑をかける子」への厳しさが日本は少々すぎているのでないかと思います。
意図的に他人を困らせるための迷惑行為、これは許せませんが「図らずとも結果的に他者迷惑をかけてしまう行為」というのはあるものです。私は子どもの場合はほとんどが後者だと思っています。そうであっても寛容になれないのが日本社会ひいては親御さんなのではないかと思います。
例えば商業施設であちこち歩き回り他人にぶつかるような「迷惑な子」がいます。すると大抵の親が「迷惑かけちゃいけないでしょ、謝りなさい」と烈火の如く叱ります。しかし子供は歩幅が小さい、結果的にちょこまか歩かざるを得ず、そのように歩いていると体幹が不安定になりよろける傾向にある、また背が低いので見える範囲も狭く(他人の足しか見えないこともある)、尚且つ好奇心旺盛ですから視野が飛びまくり自分を取り巻く状況を把握しずらい「生き物」なのです。大人だったらあり得ないことをしてしまうのが子どもというもの。私は子どもには子どもの事情があるので、大人は子どもの立場で物事を考えてあげ、悪意とか意図的でない迷惑行為に対してはもう少し寛容であってもいいのかなと思います。もしかすると「子どもの躾ができていない親だ」と思われたくないから殊更お子さんを強く叱って「躾けているアリバイ作り」をしている方もいるかもしれませんね(笑)。
さて、これは以前にもお話したことですが「中学入試を成功させない親」というのは存在します。親顔さんと面談をする中で「あ、この親だったらうまくいかないかもな」という方がいます。そしてだいたい当たります。そういう親御さんの元で育ったお子さんのパフォーマンスは低いのはアイスクール の歴史の中でも既に実証済みです(これは私に限らず同業仲間の共通した認識です)。
どういう親御さんか? それは「短気な親」です。こういう親はまず間違いなくお子さんの足を引っ張りポテンシャルを奪い取ります。
このお話は次回とさせていただきます。