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国語対策法を伝授

子育てについてのお話。⑥

2024年3月12日

 「褒める叱る以上に肯定する」これが子育ての基本と考えます。そもそも子どもは親の都合で産んだわけで、自分の意志で好き勝手に生まれてきたわけではない、という大前提を忘れてはいけません。その「好きで生まれてきたわけでもない子どもに嫌な思いをさせない」がこれまた子育ての基本と考えています。「甘やかさず厳しく躾けて・・」は子どもに言わせれば「なんでそんな思いをしなくちゃいけないの?」なんです。事実、それによって表面的には「良い子」になることはあるでしょうが、それは装いであり、心がそれと真逆の面従腹背になっていればそれは親子誰にとっても不幸な話なのです。

 「気持ちよく生きてもらう」これは「肯定してあげる」ということなのです。成功しようが失敗しようが(違法行為や他者を傷つけること以外は)全て肯定です。うちの子は嘘をついたことがありませんが、それは彼女の言動行為全て私が肯定しているのでわざわざ嘘をつく必要がないからです。多くの子は(他者を貶めるような嘘は論外ですが)自己防御で嘘をつきます。「テスト見せなさい」「今日はなかったよ」と悪い点数を取ったことを隠すような嘘をつく子は日頃より点数についてきつく叱られているからです。0点だろうが100点だろうが親が肯定すれば、どうして殊更嘘をつく必要があるでしょう?金銭面、人付き合いも同じ、満たしてあげればそちらの方面でもいちいち嘘をつく必要がないのです。嘘をつく必要がない、これは子どもにとってカンファタブルな環境であり、親はそういう環境をお膳立てしてあげる必要があるのです。

 もし仮に子どもが嘘をつくようであれば、反省すべきは子どもではなく親の方なのです。「どうして子どもが嘘をつかなければならない状況になってしまったのか? また、どうしてそうさせてしまったのか?」についての反省です。

 当塾でもかつて答えを丸写しにして、自分でできた風を装っていた生徒がいましたが、これについても私は何も言わず泳がせていました。「できた風を装わせてしまうような関わり方をしたかもしれない私の接し方がダメ」と感じたからです。しかし人間関係を築く中で、永田がいいところも悪いところも吸収してくれる人間だと判断したのでしょう。丸写しは何日か後にはストップし、ありのままの状態を見せてくれるようになりました(ちなみにその生徒は頌栄女学院から上智大へ)

 肯定する→自分はありのままに振舞っていい→自己肯定感につながる。そこに「そんなあなたの未来は明るい」と言い続けることで、自分を肯定し続けてくれる親に守られた子どもは安心して明るい未来像を描けるようになり、その明るい未来像を実現するために自ら行動を起こすようになるのです。

 次回に続きます。

 

 

 

 

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