塾通いしているのに成績が伸びない理由。⑥
2011年7月06日
※2週間後には夏期講習が始まります。受験生の夏期講習での目標は5年~6年1学期で学んだ内容の総復習とその定着を図ることです。その達成に向け頑張っていきましょう。
さて、これまで「塾通いしているのに成績が伸びない理由」として、
1.塾の利用法を間違えている。
2.宿題の量が多く、それが自習学習の意欲を阻んでいる。などを挙げてまいりました。
更に一つ付け加えるとすれば、それは「当事者である受験生自身の気持ち」です。これが最も重要なポイントだと思います。
「自分の入りたい学校はココ」「偏差値が60になったらココの学校を狙ってみよう」など、程度の差はあれ、一応の青写真ができている生徒は途中で紆余曲折があっても簡単にはあきらめません。去年、当塾でも「~中学に行きたい」と事あるごとに話をしていた生徒がいました。その学校は生徒の平均偏差値を15以上も上回る進学校でしたが、毎週末必ず朝から自習するなど弛まぬ努力を重ね、結局、第3回目の入試で合格を勝ち取りました。この生徒に限らず、第1志望校に受かった生徒からは一緒に授業をしていても「どうしても成功したい」という執念というか、オーラを感じました。そういったものを醸し出す生徒は不思議なことに途中どんなに成績が伸びなくても、結果的に最終ギリギリで受かってしまうものなのです。
反対に結果を残せなかった生徒には「自分のために学習している」「~中学に行きたい」とは言いつつも、どこか気持ちが入っていない、もっと言えば「親に言わされている」という感がするという共通点があります。つまりそこには「自分自身はそこまで苦労してまで成功したくない」という逃げ腰の気持ちが潜在的に含まれていますからオーラが感じない。長年この仕事をやっていますと生徒の本心は容易に掴み取ることができますし、入試結果も予想できます。
「中学入試は大事だぞ」「勉強しなくてはいけないだぞ」と親にさんざん言われても、お子さんにその気がなかったり、なぜ中学受験が必要なのかという根本理解ができていないと進んで食指を動かす気にはなれないでしょう。この気持ちの状態で塾に通ってもそこは「勉強したというアリバイを作る場」としてしか機能しません。時間の浪費とはまさにこのことを指すのではないでしょうか?そしてその繰り返しが「塾に通っているのに成績が伸びない」という結果を招くのですが、正確に言えばそれは「塾通いしているのに成績を伸ばしたいという気持ちがないので伸びない」と言った方がいいのかもしれません。
このような生徒が7割も存在しているのが塾の現状です。
では、その現状をどう打開すればいいのでしょうか?
それは次回お話したいと思います。