「学ぶ」とは「真似る」こと。⑥
2024年3月30日
最終章です。
当塾では代表の永田が四教科丸ごと担当する「お任せコース」を設置しており、毎年結果を残してはいますが(ブログ内合格実績参照)、やはり「国語のアイスクール」ということで「まずは国語から」という方が多いです(そこから他の科目も・・というパターンが多い)。
この国語という科目はどの科目よりも成績を伸ばしやすい、しかし、それを言うと皆さん驚かれます。なぜなら「そんなはずは無い、だって国語はどんなに努力してもそれに見合った成果が現れないから」と考えてる方が多いからです。しかしその努力は正しいものなのでしょうか? 東に行かなくてはならないのに、西へ向かう努力(それも必死に)をしていないでしょうか?
「正しい努力」さえすれば、国語の偏差値が30だった生徒が50に、40の生徒が60に、というように20くらいは上がるものなのです(体験授業時に限りその「証拠」をお見せするのですが、ごらんになった皆さんはびっくりされます)。多くの受験生はその辺りの「国語の仕組み」を熟知していないので、彼らが足踏みしている間に、それを知った子だけがいとも簡単にそのようなパフォーマンスを実現してしまうのです。国語は「成績を上げることを諦めている子」が多い科目なので、算数と違い必然的に実質競争力の低いブルーオーシャン状態なんですね。つまり「ちょっと頑張れば勝てる」になりやすいのです。正しく努力すれば「できない子を尻目に自分だけ勝手に成績を伸ばしていく」そのような効率良く且つ気持ちの良い勝ち方ができてしまうのです。そしてそうこうしているうちに「偏差値20アップ」がたやすく実現してしまうのです。算数も国語も入試での配点は同じでどちらも主要科目。国語で高値安定が維持できれば、仮に算数でコケても国語でカバーできてしまう、こうして入試に受かった子は当塾でも枚挙にいとまありません。そういう点で国語で点の取れる子は入試で強いのです(算数が得意な子でも難関校の算数でコケることはあるが、国語の仕組みがわかっている子は入試問題の難易にかかわらず確実に得点できる)。
とは言え、全員が全員そのようになるわけではありません。そのようになるのは以下の2条件が揃ったときです。
1 生徒さんが素直で真面目で熱意がある
2 親御さんが短気でない
他の科目もそうですが、国語ですぐに成績を上げるというのは難しいです。なぜなら「今まで踏襲してきた誤った学習法を捨てる」「新たに正しい解き方をマスターする」を同時進行できる器用な子どもが少ないからです。そして子どもというのはめんどくさがりやで、窮地に追い込まれても自己改革ではなく、「現状維持」を考えてしまうからです。ですから、たとえ上記1のような性質が備わった子でもそこそこ時間がかかってしまうのです、かかりますが一度マスターしてしまえば指数関数的に伸びていきます。例えるなら補助輪なしで自転車に乗れたら、あとはスースー乗れるようになるような感じです。それなのに、補助輪外してフラフラしている子に「あなたは見込みがない、もう自転車なんか諦めなさい」という親がいるでしょうか?
飛行機も助走距離が長いから高く飛べるのです。それなのに「いつまで立っても離陸しないこの飛行機は欠陥品である」とクレームを入れることがあるでしょうか?
1年掘っても金は出てこない、しかし金鉱まで残り3㎝、それなのに「1年頑張っても金は出てこない、やーめた」とスコップを放り投げるでしょうか?
国語は(他の科目と違い)徐々にではなく、マスターしたと気づいたときから加速度的に成績が上昇します。入試直前に、しかも「急に」なのです。
そこまで我慢して「素直で真面目で熱意ある生徒」でいられるか、そこまで我慢して「子どもを信じられる親」でいられるか。
最後まで粘り我慢し諦めないことが肝要。入試を含め大事を成し遂げられるか遂げられないかは、結局は「人間力次第」なのです。
次回は新テーマです。