中学受験はもっと気楽に考えていい。
2023年3月03日
開校以来、お陰様で当塾は「合格率100%」「全落ち率0%」を維持していますが、さてその流れが崩れてしまい、もし仮に誰かがが全落ちしてしまったり、親御さんの言うところの「こんなところに通うくらいなら公立中の方がまし」というレベルの学校にしか受からなかった生徒がいたとしても、それがそんなに不幸なことなのだろうか?かわいそうなことなのだろうか?と(塾講師にあるまじき発言とは思いますが)時々そう考えてしまうのです。もちろん合格のために生徒さんが全力を尽くす、その全力を尽くす生徒を支え受からせることが塾の使命だという大前提はあるのですが、人生80年と言われる時代において、たかだか12年程度の生き様、2〜3年程度の頑張りが反映される中学入試の結果にどんな大層な価値・意味があるというのか?とも考えてしまうのです。「人生の成功・不成功は途中経過ではなく、棺桶に入るときに決まるものだ」と著名な作家も言っていますが、確かに「人生の前半は上り調子だった、しかし後半は下る一方だった」では、それほど幸福感を抱くこともなく人生が終わってしまいそうです。途中まで颯爽と活躍していたのに最期は部下に殺されてしまった信長と、人質として苦難に満ちた前半生を過ごしたが、最終的に天下を取った家康と、どちらの人生を選びたいかと言えばほとんどの方は後者を選ぶのではないでしょうか?それは両者の結末を知っているからです。前半生の「飛ぶ鳥を落とす勢い」は案外当てにならないということなのです。
人生は最後まで何があるかわかりません。ですので中学受験に挑むにあたって「12歳で人生が決まってしまう」みたいな錯覚・悲壮感を持たない冷静さが親子ともに(特に親御さん)必要なのです。
次回は本題に入ってまいります。