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国語対策法を伝授

2023年度受験を振り返ります。②

2023年2月12日

 

  続きです。
 「素直で真面目な性格」。合格を呼び寄せる生徒の大半はこのような資質を持っています。ですが、これはマストであり「受験生が持つべき最低限の心構え」にすぎません。この先さらに厳しさを増すであろう中学受験を成功させるにはこれだけでは足りません。それを幼少時に気づくか、親御さんが「世の中のトレンド」に沿った子育てができるか、合否はその辺りにかかっているような気がします。

 「世の中のトレンド」とは「予想外の未曾有の事態に陥った時、前例の踏襲が通用しなくなった時、個人としていかに振舞うべきか?」を意識した動きをしていなかければならない、つまり「誰かに追従するのではなく、自分の頭で考え行動しなければならない」という流れを指します。代表的な例は「コロナ禍」ですね。マスクをつけるべきか、ワクチンを打つべきか、これらには法的強制力がありませんので、自分の裁量で諸々判断すればいいことなのですが、「世の流れに盲目的に従っておくのが無難ではないか」という判断が自らの行動の基準になっている傾向にあります。先の大戦もそうでしたが(本当は誰もアメリカと戦いたくない。戦っても負けることがわかっていたのに)「科学的根拠・データーを無視し精神論を重視した付和雷同」「異を唱えたら周りから弾かれるであろう恐怖」が「世の空気」を形成してしまったことから起こりました。太平洋戦争みたいに「誰も望んでいなかったことが現実化してしまう」という摩訶不思議な現象は、「自分の頭で考えない、物事の本質を無視し理屈で考えようとしない、圧力に抗えず自分の考えを公にできない」が、大事な局面で生じたミスリードをさらに拡大させてしまったために起きることなのです。

 和を乱さず周りに迷惑をかけず・・みたいな「真面目で素直な性格」は基本的に「良い資質」なのですが、悪く捉えるなら「権力者にとって都合の良い人」「盲目的な追従者」を生み出す基となる性質でもあります。例えば「学校や先生や親の言うことは絶対だ」を信じて疑わない子とかですね。確かにこういう子は「良い子」なのですが、指導者がミスリードしても「それはおかしいです」と言えなかったり、指導者のミスリードを指摘したが故に周りとの人間関係が壊れることを恐れ何も言えなかったり、そういう大半の「善良な子」が黙りこくった延長線上で悲劇は起こるのです。「本当は前々から指導者のやり方はおかしいと思っていました」と悲劇の後にいくら正論を唱えたとしても、すでに手遅れなのです。「物事の本質」を正視することを避け、それを「机上の空論」「屁理屈」と一蹴し、なあなあで折り合いをつけお茶を濁しお互い流し流されていく。そうすることで確かに人間関係を拗らすことは抑えられるのですが、その代償として様々な悲劇が生じるのが日本という国なのです。近々ですと例えば「失われた30年」未だ景気回復の足音すら聞こえてきません。

 何が言いたいかと申しますと、最近の入試問題は、この危機的時流を危惧してか学校側が意識して「自分の頭で考える問題」を増やしてきているということです。年号問題みたいに「暗記したことをただ吐き出すだけのナンセンスな設問」をまともな学校なら出さなくなってきたということです。「自分の頭で考える問題」の宝庫は実は「幼稚園児の質問」の中にあるのです。彼らは周りに忖度したり気を遣ったり恥ずかしがったりしませんから、質問内容も純粋そのものなのです。こういう質問を率直にできる「大人」が本当は世の中には必要なんですね。例えば「どうして空は青いの?」「どうして星は光っているの?」「どうして戦争は起きるの?」みたいな。こういう「物事の本質」を自分の頭で考えたり調べたりする習慣が備わっている子なのか、「こんなことは塾で教わってないから知らなくてもいい」「入試に出そうもないことは知らなくてもいい」でスルーする子なのか、いま求められているのは「前者」のような受験生なのです。例えば「冷房をつけるとどうして部屋が冷えるのか?」「紙オムツの仕組みは?」みたいな問題が実際に増えています。この種の問題は「塾のテキストに必ず載っている問題」ではないのです。日常の何気無い事にも疑問を持つ、知ろうとする、こういう習慣的に子に身につけさせることを「世の中のトレンド」に敏感な親御さんはすでに行っているのです。

 〇〇塾に通っているから安心、暗記力に優れているから安心、真面目で素直だから安心、御三家〜一流大学一流企業の流れを築いているから安心、もはやそういう時代では無いのです。「自分で考えない人・考えられない人」はどのルートに乗っても結局そこで淘汰されるからです。

 物事を理屈やデータに基づいて科学的に知ろうとする能力、周りで起こっている個々の現象を敏感に捉えそれらを自分の頭で考え調べ工夫し解決できる能力、固執せず世の変化にフレキシブルに対応できる能力、このような資質を持った子が新時代を担っていけるのだと思います。

 2023度の受験を振り返った時、学校が「どのような生徒を欲しがっているのか?」を先取りし考えてみることが大事だということを痛感しました。

 また世の中の価値観が変わっていく中で中学受験そのものの価値観も変化していくのではないか?それも感じましたね。

 いろいろ考えさせられる2023年度の受験でした。

 

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