偏差値30からの奇跡。⑧
2011年4月26日
※ GW期間中の「一日だけの国語の授業」の受付は今週いっぱいとさせていただきます。
さて、「子供はじっくり考えることが決して嫌いなわけではない」というお話を再三してまいりましたが、それなら、なぜ自分から机に向かおうとしないのでしょう?
それは簡単。勉強以外の「楽しいもの」に誘惑されてしまうからです。当塾は生徒に無理な課題は与えませんが、受験生として最低限守ってほしいことをいくつか伝えています。
その一つが「受験期間中のゲーム・マンガ・テレビの禁止」です。まず、勉強部屋からこれらを追放してください。「たまにはリラックスを・・」などという温情は不要です。中学受験を舐めてはいけません。偏差値30レベルの中学ならともかく、50を超える学校に入学するためにはそれなりの覚悟と自覚が親子ともに必要なのです。
例えば算数に疲れたなら、その気分転換として他教科を学習するのです。「ゲーム・マンガ・テレビ」は部屋の中にはありませんから、子供の「逃げ道」はそこしかありません。
「そんなことを強いれば却って子供を勉強嫌いにさせるのではないか?」というのは大人の発想です。子供はどんな状況下においても楽しみを見出せる天才です。そして今までの楽しみの主流だった「時間潰しの娯楽」から「知的好奇心への探求」へとその楽しみ方のレベルを引き上げ昇華させていきます。この変化こそが今後の成長を導く第一歩となるのです。
この機会を妨げるものがあるとすれば、それは「親の甘さ」です。不思議なもので普段厳しいことを言っている親御さんも、お子さんが学習の軌道に乗っているときに限ってどういうわけか「優しい言葉」をかけて労おうとします。
労いの言葉には同情心が含まれているものです。子供は親のために学習しているわけではありません。心身を鍛え、自らの夢を実現させるため行っているのです。よって、親は子を「憐れむ」必要は全くありません。親が子供を叱ったり、逆に労ったりするのは「子供は親のために勉強するものだ」という気持ちが潜在しているからに他なりません。その気持ちこそが不純であり、頑張っているお子さんに対する非礼な想いであることにお気付きください。
お子さんが学習するという行為の中に「憐れさ」などは存在しません。むしろお子さんが飽きるまでヘトヘトになるまで学習させ、その間親御さんはただじっと見守ってあげてください。特に褒める必要もありません。淡々と接してください。平日最低3時間はこのような過ごし方をさせましょう。この時間で最も大切なことは子供の知的好奇心を芽生えさせることです。学習の面白さは、最初は「しんどい」と思っていたものの中から見出されてくるのです。
当塾では偏差値30から奇跡を起こすために、その前の段階で親御さんに受験生を持つ親として意識を変えていただくようレクチャーさせていただくことがあります。そして、「受験とは何たるものか?」を親子できちんと理解してもらい、その哲学に基づいた生活をブレることなく実行していただいています。
当塾の中学受験成功率の高さは、まず土台をしっかりさせることを第一と考えているからです。その土台とはすぐメッキの剥がれる付け焼刃ではなく、上記のように「心」のを正すことにより構築されたものでなくてはなりません。
そこをしっかり作り上げた後に、ようやく次の作業に入れるという訳ですね。
次回に続きます。