中学受験の決定権者は誰か?は重要。
2022年12月11日
2月受験まで残り50日強です。本日は四谷合判の最終日でもあります。最終章を白星で飾るべく覚悟を決めてトライしている方も多いと思いますが、ここで結果が出ず自暴自棄になるお子さん・親御さんが多く出没するのが12月中旬です。これは毎年のことですね(笑)。そして「志望校変更しようか?」とか「受験やめようか?」とか急に弱気になります。そして「お前がちゃんと勉強しないからだ」と親が子を責めたり。「本当は中学受験なんかやりたくなかったのに」と子が親を責める「家庭内修羅場」のピークを迎えるのもちょうど12月のこの時期です。ですがサッカーWカップを見てお分かりの通り、そこは「下克上だらけの戦いの場」ではありませんでしたか?「まさかの日本があの国に勝てるなんて・・」みたいな。入試もサッカーも本質は同じ。「諦めたら負ける」「最後まで全力を尽くせば勝てる」なのです。教訓として覚えておいてください。
さて、タイトルにもある「中学受験の決定権者は誰か?」を明らかにしたうえで受験にトライすることをお勧めします。これは責任の所在を明確にするためです。親がそうなら親に、子がそうなら子に責任が発生します。「子どもに責任持たせるの?」これは厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、「失敗の責任は全て当事者に降りかかる」が世の中のセオリーです。「勝てば決定権者が官軍、負ければ決定権者が賊軍になる」これまた厳しい言い方になってしまいますが、世の中とはそういうものです。それを小学生のうちに体験しておくのも決して無益ではないと思います。言い方を変えれば「一度決めた以上は必ず勝つ」これが大事なのです。
お子さんが「将来のために・・」という動機で中学受験を決めることは少ないです。そう言ったとしてもその大半は「親からの受け売り」で本人は大して理解もせずにそう言うのです。子どもは大人より経験量が少なく、故に多岐にわたって思考する力が乏しいので視野が狭いです。「今、目の前にあること」が一番大事なのです。ですからその目の前で起こっている「みんな受験するから私も・・」の空気に飲み込まれてトライするケースが多いのです(うちの子もそうでした)。ですがこれは動機としては明らかに薄いですね。「みんなと玉蹴りするのが好きだから将来はWカップに」みたいなもので挫折する可能性が高いのは言うまでもありません。ですが「一度決めたこと」には動機の濃淡は関係なく責任が伴ってきます。そこには時間・費用・親御さんの協力など様々なものが巻き込まれ、決して自分一人だけの話ではなくなってくるからです。もし勉強が心底好きなわけではなく、雰囲気に飲まれて「受験したい」と言うなら、自分の本質を十分見極めた上で「退く勇気」も必要ですね。そして親御さんは「本当に頑張れるのね?」「最後までやり抜くのね?」「努力を続けられるのね?」はしつこいくらい確認したほうがいいですね。それでお子さんがひるんだり躊躇したりするようなら受験はやめたほうがいいです。逆に「最後まで頑張る」を確認したら(私なら誓約書を書かせます)もうそこからは「お子さんの責任」です。その後は(毎度同じことを申し上げていますが)親御さんは過干渉にならず「見守るだけ」にとどめておいてください。だって「子供の責任」なのですから。親とはいえ「第三者」はそこに立ち入る必要はないのです。
しかし何と言っても中学受験の決定権者の大半は「親御さん」です。そのほとんどが「親誘導型」と申し上げても過言ではありません。
次回はこの辺りのお話をしてまいります。