成功するにはこのようにお考えください。⑤
2022年11月24日
続きです。
「心配」とは基本的に「エゴ」です。中学受験に関して言うなら、自分に災い(子どもが受験に失敗して自分が憂き目を見ること)が降りかからないよう、コントロールしやすい子どもに自分の理想を押し付け、それに従わない場合には叱咤したりします。たいていの親御さんは「我が子の将来を考えて」と言うのですが、心理の深層部分には「自分のエゴ」が潜んでいるのです。そして「エゴの本質」というのは「自分の思い通りにしたい・なりたい」であり、その実現の裏では必然的に「踏み台にされた多くの屍」を築くことになるのですが、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」よろしく、こういう「理性と倫理観が欠如した思考・行為」はいずれ「反作用」を起こし、禍が自分の身に降りかかってきます。こういう法則を「真の成功者」は分かっているので、「エゴ丸出しの願い」をすることはないのです。アメリカなどで富裕者が寄付行為に熱心なのは(節税対策とかそういう理由ではなく)ギブアンドテイクで共存共栄を図ることが成功の持続につながることを知っているからですね。
さて、「思考は現実化する」を貪るように読んでも、その通りに実行しているつもりでも、ほとんどの方が失敗するのは「祈る」からです。例えば初詣に湯島天神に出かけ「うちの子が中学入試に成功しますように」とお祈りするだけに止まらず、お守りやお札を大量に購入する親御さんは多いですね。ですが、こういうことをすればするほど結果は逆に作用します。なぜか?
「祈り」の本質は「恐怖からの解放」です。例えば「うちの子を合格させてください」という祈りの深層部分には「受からないかもしれない」という恐怖があるのです。お金持ちの人が「お金持ちになれますように」と祈ることはありません、お金がないからそう祈るのです。逆に言えばお金がないことを日々意識しているから「思考は現実化する」の通りに貧乏になってしまうのです。同じように「合格させてください」の裏にはその何倍もの「受からないかもしれない」という不安・恐怖がありますので、その意識通りのことが現実化するのです。現実は不安や恐怖といった避けたい方の意識によって形成されることが多いのです。
ですから年中心配している親御さんは、毎日毎日子どもが受験に失敗する不安と恐怖を積み重ねているのです。そしてその積み重ねられた思考が現実を作るのです。だから心配してはいけないのです。そして失敗することを回避するために神頼みしても、それによってますます不安が強く意識され、例えば霊感商法に騙され被害者になるなど、何のメリットも得られないまま「望まない方の現実」を引き寄せることになるのです。
次回に続きます。