偏差値30からの奇跡。⑦
2011年4月18日
※ 早いもので2週間後にはGWです。今年もこの期間で恒例の「外部生を対象とした一回だけの国語の授業」を行います。「国語の成績はどうすれば上がるの?」「国語さえ何とかなれば志望校に受かるはずなのに」と疑問・お悩みを抱えた方はお問い合わせください。きっとお役に立てるはずです。(算数も同様に実施いたします)
前々回で「子供は考えることが決して嫌いなわけではない」というお話をしました。じっくり考えようとする習慣・意欲の定着は学習には不可欠です。受験を志す生徒さんは早い段階でそれが身につくといいですね。
とは言っても、「うちの子はそうではない」と思われているご家庭の方が圧倒的に多いでしょう。子供ってこちらから細かく指示しない限り動こうとしませんからね。
学習を軌道に乗せるためには「~中学に入りたい」という動機、また、「そのためには偏差値~以上が必要だからそれを目指す」という目標を持つことが大切です。
ただ、今から必死になって取り組んでいる生徒がいるかといえば、実はほとんどいません。なぜなら、この時期はその動機も目標も極めてあいまいだからです。「入試10ヶ月前にして何を暢気な」とお思いでしょうが、子供は努力の前倒しや、入試日から逆算して計画的に学習するといった「高度な思考」は持ち合わせていないのです。入試が間近に迫った秋口に入ってやっとこさ重い腰を上げるのが普通です。そこからは本当に頑張りますが、「だったら、もっと早いうちからやっておこうよ」と促してもお子さんはなかなかそうはいきません。大人と子供では時間の捉え方が違うのでしょうね。
動機・目標があいまいなうえに、追い詰められるまで動こうとしない。そんなお子さんに気を揉んで親がセカセカと家庭学習計画などを作ってみたり、時には怒鳴ってみたりしてもお子さんは意固地になるだけで、ますます「勉強は面倒くさくてウザいもの」という意識を定着させることになってしまいます。そうなると頑として動こうとしない子と無理にでもやらせようとする親の間でいがみ合いが生じ、家庭はガタガタになってしまいます。そんな環境下で過ごせば仮に入試に成功したとしてもお子さんはその喜びよりも、ようやく勉強から開放された安堵感から「燃え尽き症候群」にかかってしまうことになり無気力人生を歩むことになってしまいます。
そうならないためのヒントは親御さん自身にあります。自分が小学生だとすれば、どうすれば意欲的に学習したであろうかと考えてみることです。「長時間の学習」「大量の宿題」「テストの点が悪かったときの親の怒声」。それらが子供だったころに学習意欲を駆り立てたものであったか?そうでなければそれを我が子に強要しないことです。そして、逆にどうすれば嬉々として机に向かったか?それを思い出しお子さんに伝えることです。
当塾が定時に授業を終わらせ、生徒を罵倒することもせず、大量の宿題を出さないのは「彼らに甘い」からでも「講師が優しい」からでもありません。それらを「生徒の学習意欲を萎えさせる非効率なもの」として捉えているからです。
生徒の立場に立ち、生徒の身になって考えてみる。生徒に共感し、シンクロさせることことで相手が求めているのもを的確に捉え、それに沿った対応をしていく。
「自分が小学生だったら、こんな授業を受けてみたかった」という授業を当塾では心がけています。
ですから、もし私が「あなたが小学生に戻れるなら国語は誰に教わりたかったですか?」と聞かれれば、自信を持って「国語は私から教わりたかった」と答えるでしょうね。
次に続きます。