母親の学歴と子どもの学力との関係。
2022年9月12日
文科省管轄の研究所及び様々な機関で「母親の学歴と子どもの学力」の相関関係について回答が出されています。そしてこの両者は比例の関係にあると記されています。どの調査も同じような調査結果が出ているということは信ぴょう性に疑う余地は低いということになります。
ですが私は「お母ちゃんの頭が悪いと子どもに遺伝する」とは考えていません。母親の学歴の低さは能力云々ではなく「勉強に対する意欲も興味もそれほどないまま学生生活を過ごしてきた」結果だと思います。思春期〜青春時代を満喫された、楽しめたならその価値は大いにあろうと思います。ですが「いざ子育て」となった時、本気で勉強した経験のない母親が(おそらく自分より優秀であろう)子どもの世話をするときに「かつての自分基準」で接してしまったり「技術論ではなく感情論」で接してしまったりする可能性が高いのです。例えば万年二軍暮らしだった野球選手が大谷選手に適切なアドバイスをすることができるでものしょうか?自分基準の間違った判断で指導するか、「とにかく頑張れ。やる気を出せ」と感情の押し付け(怒鳴る、など最悪の指導を含む)をするしかないでしょうね。ですがこれでは伸ばせるはずの能力を伸ばすことはできません。一方で学力の高い母親は勉強面では相当努力していますので、自分の体験をそのまま伝えることができます。そして成功している母親の言うことは大抵の子どもの心に響きますから素直に耳を傾けるものなのです。で、それが好循環を生む。要は「母親の学歴と子どもの学力」の関係とは、遺伝がどうのこうのというより、子どもと接する機会の多い母親に「学習する習慣および勉強のノウハウが備わっているのか否か」という話なのです。
子どもが見えかけている世界を「見えていない自分」がいる。その場合の子育て(特に受験期のそれ)および子への接し方はなかなか難しいものがあります。
では、どうすればいいのか?
続きは次回とさせていただきます。