特記 授業料について。
2022年7月11日
このブログではあまり金銭に関わるお話はしてきませんでしたが、本日は授業料についてお話します。
昨今は円安、世界情勢など諸々の要因で「値上げラッシュ」が起こっています。経営を傾かせないための値上げは苦渋の選択であり、止むを得ないところがありますので仕方がありません。一方で「お客様のために」と値上げしないで頑張っている飲食店もあります。どちらもそれぞれに経営哲学がありますので、部外者があれこれいうことではないのですが、「店は潰れたらおしまい」これだけは事実のようです。
当塾も今年で14年目を迎えました。その間一度も授業料を値上げすることなく、HP 通りの価格で授業をさせていただいています。同業者の中には「永田さん、これだけの授業をしていて、この授業料はおかしいよ。値上げすれば?」とアドバイスしてくださる方も複数いらっしゃいます。当方は「真面目に受講し、その通りに素直に実行すれば成績が上がる授業」を行っている自負はありますが、それでも値上げすることなく私がこの授業料でやっていけるのは、本業だけでなく、副業(諸々投資)がそれ以上に安定しているからです。どちらも安定しており、食うに困らない生活を続けられていますので、授業料を据え置くことが可能なのです。
しかし、集団・個別問わず塾業界の授業料の安さは一体どういうことなのでしょう?私は中学受験を投資として考えた場合、また、人生を有利に展開していくきっかけになると考えた場合、「異常に安い」と感じています。なぜならそこそこの上場企業に就職し、安定した給与・賞与を得られれば、中学受験に費やした金銭などあっという間に回収できてしまうからです。あとは「純益積立放題」。こんな「利回りのいい投資・商品」はどこを探しても見当たりません。
このように「割安な中学受験の授業料」で塾業界は頑張っていると思うのですが、中にはこういうお問い合わせをいただくことがあります。(アイスクール に入塾したいが)「(金銭的理由で)隔週授業でもいいか?」「割り引いてくれるか?」などですね。申し訳ございませんが、そういうお問い合わせをなさる方は入塾をお断りしています。
理由は「子どもが命がけで勉強を頑張ろうとしているのに、支える親が(経済的に)頑張っていないから」です。そして「子を守るべき責務のある親が、その子への投資を惜しんでいる」のが垣間見れるからです。「中学受験は親の受験でもある」のに、一方の当事者である親自身の覚悟が見えない受験は大抵失敗するからです。もっと言えば失敗しそうなご家庭を引き受けることは当方にとってはリスクでしかないからです。ですからそういう「ケチる方」(こういう方はクレーマーになることも多いので)受け入れは丁重にお断りしています。「中学受験は課金ゲーム」と言った漫画もありますが、まさにその通りなのです。(アメリカ・中国・韓国の教育への情熱を見れば)教育資金を惜しむ国は日本だけだとお気づきになるでしょう。我が子の受験成功に留まった話では無く、マクロ的に見れば教育は「国益の源」。事実、前述の国々は(低賃金で喘ぐ日本を尻目に)右肩上がりで成長しています。
当方の「おまかせ生」は週3回以上の授業(うち1回は補習)を受講しています。こういうご家庭は「中学受験とは何であるか?」について精通していますし、親御さんも(お子さんを支えようとしている点で)相当努力し覚悟しています。ですから私もその期待に応えなければならないのです。私が「おまかせ生」に並並ならぬ情熱を注ぐ(ぶっちゃけ贔屓している)理由、情熱を注いだ分、当塾の「おまかせ生」の受験成功率がやたら高い理由はそこにあるのです。
そもそも経済力のないご家庭は中学受験には向いていません(と言うか現実的に厳しい)。塾の授業料だけの話ではなく、合格後の私立中学・高校・大学の入学金・授業料など諸々のトータルを考えれば家庭が経済的に破綻してしまう可能性があるからです。
「みんながやっているからうちも中学受験を」の前に「家庭の経済が中学受験に耐え得るのか」そこを冷静に判断して受験するかしないかを見極めることをお勧めします。