「品詞の用法」-「ない」
2010年2月15日
本日は「ない」のお話です。「ない」には以下の三種類があります。例文を参照にしながら、解説していきます。
1.「今日は寒いから遊びに行かない。」・・「行かない」に注目です。これを分解すると「行く」という動詞に「ない」という打ち消しの助動詞が付き「行くない」→「行かない」となるのです。他に「食べない」→「食べる」という動詞+打ち消しの助動詞「ない」、「やらない」→「やる」という動詞+打ち消しの助動詞「ない」、「しない」→「する」という動詞+打ち消しの助動詞「ない」があります。
2.「つまらない話」・・「つまらない」に注目です。これは1で説明した「つまる」(詰まる)+「ない」の形ではなく、面白くないという意味の形容詞です。(形容詞の特徴は言い切りが「い」で終わっていることですね)つまり、「つまらない」の「ない」は形容詞の語尾がたまたま「ない」で終わっている形なのです。他に「くだらない」「情けない」「少ない」などがあります。
3.「お金がない」・・「ない」に注目です。この例文では述語として扱われていますね。(この「ない」は品詞で言えば形容詞ですが、述語になる「ない」として覚えたほうがわかりやすいです。)ですから、「ない」だけで述語になるものとして、他と区別してください。
※上記には特殊な例として「面白くない」などがあります。これは正確に書くと「面白くはない」であり、「ない」が述語になっている点で3と同じです。つまり、「は」が省略されているタイプがありますが、これは基本的には3のタイプに属します。見分け方は「ない」の前が「く」で終わっているかどうかです。他に「楽しくない」「さびしくない」などがあります。