中学受験は個別指導で成績伸び率の差が出る!!

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国語対策法を伝授

強要すればするほど、子は学習から遠ざかる。④

2022年5月23日

 このテーマの最終話です。

 中学受験は四教科受験が主流ですが、私はこのうち「算数理科は自分力」「国語社会は家庭力」と捉えています。

 「中学受験の算数と理科」につきましては上位校レベルの問題になりますと(正直なところ)中学受験経験のない親御さんでは解けないし指導できない内容となります。「子どもの算数と理科」とは言え、中学受験のそれは公立小学校で習うものとは全く別物ですので、(仮に親御さんが解けたとしても)うまくお子さんに説明できないことも多いです。ここはプロに頼るべきなのですが、それ以前に子ども自らの「自分で考え工夫する意欲」がないと何も始まらない科目なのです。

 考えたり工夫したりする労力を厭い、公式に当てはめてチャチャっと楽に解くことばかりを求めたがるお子さんは「算数理科の本質」を知ろうとしません。自分が使おうとしている公式の成り立ちがどのようなものであるかも考えず、「訳がわからない魔法の道具」であっても、それを使って解ければいいんじゃないの、という考え方をします。ですから、例えば「先生できました、自転車の速度は分速5メートルです」なんて答えを平気で出すのです。ここで怖いのが「1分かけて5メートルしか進まない自転車の存在」に疑問を持たず、公式に当てはめて解いたのだから合ってるに決まっている、と、信じて疑わない子どもの感覚です。本当にこういう子が増えています。大人になった時どうなるのだろう、と時々心配になります。

 算数理科は論理的思考に基づき「物事の根本理解」を深める教科です。筋道を立てて理に沿って考える、世の中に存在するほとんどが理屈で成り立っています。その「算数理科の本質」を理解した上で問題に対峙することが大事です。この能力が欠けていると、物事を理で考える力を養えず、諸々判断を間違えることになりかねません。ですから算数理科は「自分でよくよく考え工夫して向き合う力」つまり「自分力」が問われている科目なのです。

 一方、国語社会は「家庭力」の影響を受けます。「地理が苦手だ」という子は親子で出かける機会を設けていません。「歴史が嫌いだ」という子は親子で大河ドラマを楽しむことをしていません。「公民が嫌いだ」という子は親子でニュースを見ることをしません。つまり「家庭単位でやっておくべき肝心な行動・会話ができていない」ことが原因で社会ができない子に育ってしまうのです。別にお金をかけて旅行に行かなくてもいいのです。今時はパソコンやスマホでいくらでも動画や映像を見る機会がありますから、例えば「天橋立」を知らなければ検索して画像を見せればいいのです。映像から入る記憶は定着しやすいのです。この程度の工夫や手間さえ家庭でおざなりにしているのであれば、「親力・家庭力がない」と思われても仕方ありません。

 また、「うちの子は語句が苦手で」「語彙が少なくて」「漢字が書けなくて」というご家庭は問題集や参考書を使って「毎日ことわざ10ずつ個覚えましょう」みたいなことをやりがちですが、本来そのようなことは「家庭内の会話」「家庭内での読書の時間」で十分できること、いやそうすべき類のものなのです。「その手は〇〇の焼き蛤の〇〇に当てはまる地名を答えなさい」という問題が以前出題されましたが、これなども「桑名」を覚えましょう、ではなく、親子の会話の中で自然と出てくるべきものなのです。要は「家庭会話力」の低下が、そのまま国語社会の学力低下を生んでいるのです。

 でも、こういうことは「急に」「付け焼き刃的に」では無理なのです。

 「自分で考え工夫させる」「家庭会話力を高める」は、子どもが生まれた時点で「どのような子育てをすべきか、どのような家庭にすべきか」を前もって計画しておかないと難しいのです。

 前回お話しした「英才教育」というのはそういうことなのです。「教育ママゴンが金切り声を上げて子どもを叱ったり、物心ついたばかりの子どもを我先にと塾に放り込んだりすること」ではないのです。

 家庭内の学習環境を充実させ、親子の会話が滞りなく進むようお互いの信頼関係を築くことに努める。

 これこそが英才教育の基盤、それができていて、初めて中学入試のスタートラインに立てるのです。

 「すべて塾にお任せ」ではありません。肝心要なのは「家庭はどうか・家庭をどうしたいか」なのです。

 何度も繰り返しますが、中学入試は「家庭力」が問われているのです。

 次回は新テーマです。

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