うちの子が受験に向くかどうかを知る方法。
2021年7月24日
夏休みに入りました。
今年も大手塾の夏期講習に参加される方は多いと思います。「夏休みを境に飛躍的に学力を伸ばしたい」と期待を胸に抱き、朝から晩まで塾で缶詰状態で勉強するのです。これだけみっちり勉強すれば成績だって上がるはずなのです。なのに、低学年時から毎年のように講習に参加しているのに、いつまで経っても鳴かず飛ばずのままでいる子は多いです。いや、ほとんどの生徒さんはそうではないでしょうか?
実利を得られていないのです。もっと悪い言い方をすれば毎年夏にお金を捨てているようなものです(こんなことになるくらいなら夏休みに旅行に出かけ、思い出作りをした方がはるかに有意義)。ですが皆さんその点については意外なほど無頓着・寛容なのです。百均で買った商品がその日のうちに壊れてしまっただけでも相当怒るはずなのに・・です。曰く「講習は参加することに意義がある」「頑張っていることに意義がある」「苦労することに意義がある」「うちの子は努力しているのだからそれで十分」みたいな捉え方をするのです。投資でのインカムゲイン獲得を生業の一つとする私からすれば「リターンの無い投資は投資ではない」なのです。お金の運用法にシビアな立場から申し上げれば、実利を得ず精神的満足を得るだけで良しとしてしまっている方の多さが信じられないのです。
ですが、精神的満足を積み重ねて受かるほど入試は甘くありません。成績が上がっていないのに「頑張った・努力したからOK」は「現実逃避の言い訳」「失敗に対する免罪符」にすぎません。そんな空気のように実体のないものを重ねるのではなく、(当たり前の話ですが)合格に値する学力を身に付けることが講習参加の本当の目的なのです。そしてそれができなかったり、2学期になっても低迷したままだったりするのであれば、それは「失敗」なのです。「失敗」つまり「講習は意味がなかった、お金を捨てた」ですので、その現実は認めてください。それを認めたうえで諸々検証することが、次に向けての始まりなのです。ですから次のステップで飛躍するためには、まず現実を直視することから始めてください。
失敗を繰り返す人は臭い物に蓋、嫌なことはすぐに忘れたい、なかったことにしたい、というタイプなので、検証しようとしません。検証し、反省点をあぶり出すことで「正しいベクトル」を導き、その正しい方向性で真摯な努力を積んでいかなければなりません。毎回行き当たりばったり、次も行き当たりばったりでは進化しようもないのです。
さて、テーマにもありますように、受験に向く子、向かない子はいます。頭の良し悪しの話ではありません。心根の話です。受験に向かない子は、どんなに量をこなそうとも、どんなに塾代をかけようとも、すべて無に帰します。受験生としての心ができていないからです。何事においても己を客観視することは大事で、自身が何者であるかを検証しないと、何も始まらないし、何のアクションも起こせないのです。
はっきり申し上げればその子の「人間性」「人間力」で入試の結果は決まるのです。これは間違いありません。
この詳細につきましては次回とさせていただきます。