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国語対策法を伝授

速読の呪縛から解放されない限り、国語は上達しません。②

2020年5月20日

 続きです。
 入試科目に国語が組み入れられている理由は、学校側が「この受験生は物事を正確にインプットし、正確にアウトプットする力があるだろうか?」を判断するのに最適な教科が国語だと考えているからだ、とお思いください。当塾の生徒さんにもそのようにお話しをしています。決して「情感」や「文学的能力・センス」を見たいわけではないのです。
 入試の国語で「正確さ」が最重視されている以上、それと対極的な「想像力」は極力排除しなくてはなりません。「行間を読む」「主人公の気持ちになって考える」も同類です。これらを頼りに国語の問題を解いても、ハマるときはハマりますが、外す時には数珠つなぎで外します。「国語のいい時と悪い時の差が激しい」そういうお子さんはこの傾向にあります。
 算数がそうであるように国語も正答は一つしかないのです。ですから選択問題で「Aが本当の答えだがBでもいいよ」みたいにブレることがあってはならないのです。想像力に頼ることがなぜダメなのかと申しますと、想像は主観であり、しかも十人十色の性質のものだからです。例えば10人それぞれの想像から10通りの答えが出て「すべて良し」だと「出した答えが全て正解」になってしまうからです。厳正であるべき入試問題で、自由裁量で選んだ答すべてが可になるようなデタラメはあり得ませんし、そもそもそのような不完全な問題を作成し出題する学校などないのです。これは理屈・常識で考えてもわかることですよね。
 小学校の国語の授業は情操教育も兼ねる側面もありますので、生徒さん各自が意見を発表し、それぞれの考え方にそれぞれが講評を加える作業を行ったりします。ですが、入試の国語はそれとは全く別物であり、上記のように「正確なインプットと正確なアウトプットにより唯一正しい解答を導き出す作業」を受験生に求めているのであれば何をすればいいかは自ずと見えてくるはずです。物事を正確に処理できる集中力を伴った思慮深い生徒を集めたいのが中学側の意図なのです。ですから対峙する側も、それに沿った対処・学習を考え実行していかなくてはなりません。それが徹底できるかどうかで国語の力は決まってくるのです。
 当塾の生徒さんの国語の伸び幅が大きいのは、そこを徹底的に鍛えているからです。
 とは言っても、最近は算数ばかり指導していますが(笑)。

 次回に続きます。
 

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