粘り強さこそが最高の資質。
2010年11月19日
※先日第3回の合判テストが終わりました。近々当塾生全員の成績を集計し、「総評」として、ブログで解説いたします。また、「未だに合判で結果が出ない」とお悩みの外部生がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください。適切なアドバイスをご提示させていただきます。
当塾では合判テストがあるたびに翌週あたりで必ず「解き直し授業」を行います。そして、その準備のため私自身が生徒に課せられた条件と同じ環境で問題を解きます。(例えば国語は朝一でテストが行われることが多いので、自分も朝9時に解くなど)
私の場合、だいたい40~45分で満点がとれるというパターンです。そこでいつも考えるのが「生徒が私と同じ思考回路・時間配分でテストに対峙してくれれば満点がとれるのにな」ということです。ですから、その理想に近づけるため「私の脳を生徒に移植させる」という感覚で授業を行っています。
ただ、それがすんなりいかないところが指導の難しさ。思考の幼い子もいます、頑固で自己流を変えない子もいます、忍耐力のない生徒も(親も!)います、語彙が圧倒的に不足している子もいます、一度教えたことを定着させられない子もいます、マイペースな子もいます、また、やる気自体が薄い生徒もいます、できないというトラウマから抜け出せない子もいます。
そのような生徒たちに対しては「学力面」だけにとどまらず「精神面」「心理面」など「今まで積み上げてきた負の要因」一つ一つを講師がねばり強く改善させていかなくてはなりません。例えは悪いかもしれませんが、今の授業はあちこちに転移し散らばった癌細胞を取り除きつつ、適切な治療を施している最中というイメージです。ですから、前記の「脳移植」という大手術を成功させるには、そして生徒の脳に革命を起こすには相当時間がかかるということなのです(「革命は1日にして成らず」ということでしょうか)。
テストの結果が悪いとすぐ動揺する親御さんがいます。そしてすぐお子さんを責めます。厳しい言い方をしますが、そうなるまで放っておいたのは我が子に無関心だった(関心があったとしても子育ての方向性を間違えた勉強不足の)親の責任です。今はその「積み上がった負の遺産」をリカバーするための大手術(授業)をこちらで施しているところなのです。
なのに、「明日までに歩けるようにしろ」「明日までに歩けるようになりなさい」と、まだ傷が癒えていない我が子を無理矢理「手術室」から連れ出そうとする親がいます。2月1日の退院を目指し、それまでに完治できることを信じ待とうという度量(忍耐力)に欠けた親御さんはもはや受験生の親ではありません。
焦ることは簡単、あきらめることも簡単、それは幼児にでもできます。「あきらめは心の養生」とばかり、すぐ見切りをつける人は老若男女問わず幼児レベルの「人間力」しかありませんから、その代償として中途半端で不本意な生き方しかできません。結果、大成するチャンスを逃すことになります。これが「世の中の仕組み」というものです。受験生(お子さん)は今、受験学習を通し「人生の修行」をしているのだとご理解ください。
さて、幸いなことに途中経過ではありますが今回の合判テスト(国語)で前回を上回ったという報告が多く寄せられています。特に選択問題でほとんど外さなかったという生徒が多かったようです。これはいいことですね~(笑)。「選択問題は国語の要」「国語の成績を安定させるのは選択問題」、これは今まで相当厳しく時間をかけ指導してきた単元ですが、皆に「本気になってレベルアップを図ろう」という意識が浸透してきたのは収穫です。これは、ここまで待てた生徒さん・親御さんの粘りの勝利ですね。
とは言え、手術期間はまだ70日あります。緩むことなく、驕ることなく日々精進を重ねてください。そして、最強の状態で2月1日を迎えられるよう計画を遂行してください。
次回に続きます。