算数の勉強法。⑤
2018年9月25日
※(今年は既に満席でご新規様の受け入れが難しいため)来期の予約のみ承っていますが、こちらもそろそろ満席に近づいてきました。ご了承ください。
続きです。
当塾生の第3回の四谷大塚合判テストの結果が出揃いましたが、算数で一つ特筆すべきことがあります。それは当塾6年生全員が偏差値45を下回らなかったということです。また国理社の平均偏差値も45を超えてきました。
私は指導に当たり、この「四谷大塚偏差値45」を一つの目安・目標値としています。一つ目の理由は偏差値45で入れる中高一貫校のGMARCH以上の大学進学実績が優れており、そこに入れれば中学受験をしておいて良かった、と一応の成果・満足が得られたと判断できる点で、もう一つの理由は「受験生として頑張っているね」が認められる最低基準が偏差値45だから、という点でです。中学受験に詳しくない方は「いや、偏差値は50が基準だろ」とおっしゃるかもしれませんが、中学受験専門塾内での偏差値50は「優秀な生徒が切磋琢磨しながら学ぶ中で得た数字」(特にサピックス)ですので、公立校の偏差値50とは意味合いが全く違うのです。ですから(その環境下で全員が偏差値45以上を取れた)というのは私の中で喜ばしいことなのです。
(当塾でも)上は70近辺の生徒もいます。50台、60台もいます。しかし大事なのは塾を「一将功成りて万骨枯る」という状態にしないことです。お預かりしたお子さん全員を底上げするのが塾本来のお仕事なのです。「御三家に一人受かりました。その他は知りません」は塾のやることではないのです。できる子は勝手に成績を伸ばしていきます。放っておいても勝手にやるからです。そんな子が御三家に受かってもそれは「塾のお蔭」などという偉そうなものではなく、本人が頑張ったというだけの話なのです。塾の講師はそんな優秀な子の資質に頼るような楽な仕事をしてはいけないのです。
しかし現実はそうでない子が圧倒的多数です。当塾には偏差値20台からスタート、やる気も何もなく、どこの大手塾も拾ってくれそうもない生徒さんもいました。そんな生徒さんたちが平均偏差値50を超えたという現実を目の当たりにすると、人の持つ可能性を信じざるを得ません。今年も偏差値30未満から城北合格、去年も同じく30台から鴎友合格と毎年「奇跡を起こす子」はいるのですが、本当に子どもの伸びしろには驚異を感じます。
さて、算数で偏差値45以上を確実に取る方法は「皆が取れる問題で落とさない」。これに尽きると思います。これは国理社にも言えることです。「正答率50%は超えるであろう」と見込める問題で確実に得点する。それだけで偏差値45以上の確保は容易くなります。そして少し頑張れば50は取れる、そこで得られた「勝ち癖」を積み重ね、自分の力を信じられるようになった生徒は(すごい勢いで)伸びていきます。唯々無計画にがむしゃらにやる、ではなく「この問題は落としていいけど、この問題は確実に取ろう」という計画を徹底遂行する。それだけでいいのです。これはそのまま入試必勝法でもあるのです。
次回はその方法の一部をお話しいたします。