理科は理屈で考える。
2017年10月17日
※ 「親御様向け国語教室」の10月分は既に締め切りとなりました。「今回の四谷合判で国語の成績が35点アップしました」「息子も「コツが掴めたかもしれない」と喜んでいました」などのお声を多々いただきました。そうなんですね。国語は根本原理さえわかればいくらでも得点できる科目なんですね。また来月も頑張りましょう。
その合判ですが、「最近理科が難しくなった」という声をよく耳にします。幸い当塾生で理科で崩れる子はあまりいないのですが、確かに「いやらしいところ」を突いてくる問題が増えているような気がします。それに加え、よくよく考えさせる問題も目につきました。しかし、それでいいと思うのです。「理科社会は暗記もの」と前世代的な指導では時代にマッチしていない、そのような指導は「無用の長物」だということを皆に知らしめてくれたからです。サピックスがなぜ強いのかと言えば、時代に合わせた問題の作成・改訂に余念がないからです。本当によく研究しています。四谷もようやくその点に気付いたらしく理科を「暗記もの」から「考えて解くもの」に傾向をシフトしてきたようです。四谷も本気を出してきた感がありますね。教材開発力に優れた塾は強い。逆に実績を落としているのは教材改訂を怠り、旧態依然とした内容を、これまた旧態依然とした指導でお茶を濁しているような塾です。どこの塾とは言えませんが(笑)。
上記で「時代に合わせた問題」と申しましたが、それは「自分で工夫して考える問題」を指します。このような問題は「ただただ覚えればいい、という学習」では歯が立ちません。「論理的思考」を意識した学習でなければ対処できないのです。現代のように明確な答えが決まっていない、価値観が多様化した混沌とした時代を生き抜くためには、自分で工夫し、自分で考える力を持つ必要があるのです。理科に限らず全科目がその力を養うための問題に傾向が変わってきている。そこを見極めないとなかなか理科で(他の科目でも)高得点を挙げることは難しくなります。
例えば「メタンガス」「水星」「硫酸銅」などは授業でもめったに扱いません。そういう初見の問題が出てくるのが四谷の模試の最近の傾向です。「そんなの習ってない・知らない」「公式知らないからできない」ではダメなのです。初見である点では条件は皆同じ。その中で解ける生徒と解けない生徒に分かれるのは、先程の「論理的思考」に「あきらめない心」+「理科の根本原理」を持ち合わせているか否かに因るもの、頭の良し悪しではないのです。
「理科の根本原理」とは、「理科は理屈で成り立っている、理屈の科目だから「理科」なのだ」ということ。その当たり前のことを頭に入れ問題を解こうとするか否かで結果が決まるのです。それは電流・水の変化・地層などすべてに当てはまります。そう、理科では不思議なこと・非科学的なことは起こらない、そこには必ず因果関係が絡んでいる、それを念頭に置いて冷静に問題に対峙するだけで得点力は上がります。事実、その通りに実行した当塾生の中には理科で偏差値15アップした子もいます。パニックになるから容易な問題でも解けないのです。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ではありませんが、後になって「何でこんな簡単な問題で外したのだろう」と不思議に感じる、そして後悔する、それが理科なのです。
次回に続きます。