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国語対策法を伝授

伸びる生徒と伸びない生徒。⑥

2010年7月09日

 先日は暗記に不可欠な要素として、「楽しむこと」「自己顕示欲」「緊張感」をご紹介しました。

 そして、算数の公式を暗記したまではよいが、それをどのようなケースで活用すべきかがわからず、「場違いな使い方」をしてしまう生徒が多いという話もしました。

 これは他教科でも同じです。例えば、「予習シリーズ」を使って社会の学習をするとき、優先順位として「太字で書かれた重要語句」を覚えますよね。それを「語呂合わせ」や自分で編み出した「暗記テクニック」などを使って頑張って暗記したとします。その後、その確認のため「要点チェック」でテストを行います。そこで8割ぐらい得点できればOK。なのですが、3日後にはほとんど忘れてしまっています。そのうえ「このケースでこの答はありえないだろう」と思えるような「場違いな解答」をしてしまうことも起こります。

 その理由は8割とれた時点で安心し復習を怠ってしまったから。記憶力を過信してはいけません。人間の脳は「覚える」という作業をすると同時に、「忘れる」という働きもするのです。短時間で構いませんので、毎日必ず「前日の復習」を重ねてください。単元の量が増えると必然的に復習量も増え大変ですが、それに耐えて弛まぬ努力をすることが真の受験生としての証となります。

 もう一つの理由は「理屈」や「流れ」で記憶していないから。算数で「場違いな公式」を使ってしまうのは公式のそのものの成り立ち(例えば掛け算の意味・なぜ三角形の面積を「底辺×高さ÷2」で求めるのか)にまで考えが至っていないからです。社会で言えば重要語句を個々で覚えてしまい、テキストに記されている説明の流れの中でそれがどのような意味で使われているかを考えていないから、つまり「点で覚え、それを線にして覚えようとしていないから」です。

 大体、このようなパターンに陥るのは「嫌々覚えようとしている」か「手っ取り早く覚え、それで良しとしてしまう」お子さんに多いですね。「逃げ腰」が垣間見える生徒は入試では最も失敗するタイプです。本当に「自分のための受験」と考えているならばこうはならないはずです。

 「嫌々覚える」の対極にあるのが、「好奇心をもって覚える」です。このタイプは一度覚えたら「忘れる」ことがあまりありません。それは「覚えること自体」を楽しんでいるから。楽しいことはインパクトがありますので早々忘れることはありません。結果的に暗記に強くなりますので、このような生徒は「入試で最も成功しやすいタイプ」と言えます。

 例えば「ワールドカップ」。お子さんがサッカーだけでなく、出場国にまで興味を持ち、その位置を地図帳で調べたり、そこで覚えたことを自慢気に親の報告するようでしたら「かなり有望なお子さん」です。何でも首を突っ込む「好奇心あふれるタイプ」はグーですね(笑)。

 ただ、覚えられないお子さんだけを責めるのは酷です。興味を持ったり、好奇心を持ったりするのは本来どのお子さんにもある力なのですが、この能力を伸ばせない・摘み取っているのが今日の「学習のしくみ」なのです。無条件・無批判に受け入れてきた「受験学習のシステム」。これを見直さない限りお子さんの能力は発揮できません。そういう意味でお子さんはそれを作り上げた大人の犠牲となっているのです。

 何かに興味を持つ。好奇心を持つ。覚えることが楽しい。大人でもそうですが、このとき脳は「リラックスしていて、楽しい状態」になっていなくてはいけません。それには「何者にも干渉されない自分で考える時間・ゆとり」が必要となります。しかし、現状は「目の前の単元学習と宿題に追われ、「考える」余裕なし、しかもそれでも良し」ですよね。厳しく言えばこのシステムのせいでお子さんが「学習嫌い」になってしまっているとも考えられます。エジソンだってこんな環境に放り込まれたら才能は開花できなかったでしょう。彼は試行錯誤の時間をたっぷりとったから発明に成功したのです。

 トップページでも記していますが、当塾では「週5日」を「自分で考え、自分で学ぶ時間」に充てています。夏休みも(塾での授業のない日は)1日8時間はその時間となります。ですから、毎日のように塾通いをさせるといった「ナンセンス」な予定はありません。

 この自習時間は自分で優先順位を決めた「復習」が中心となります。徹底的に復習すれば定着もよりスムーズに図れます。当たり前の理屈ですよね。当たり前のしくみ通り行えば大半の生徒が成績を伸ばしていきます。

 必要なのは「親がお子さんの自主性を信じること」。「うちの子は放っておくと何もやらないんです」というのでしたら受験自体をやめましょう。「自分から学習しない子」「やらせようと強いる親」。もはや水と油。そこからは受験する意味が見えてきません。受験学習は親子で疑心暗鬼になったり、傷つけ合ったりしてする時間を加速させるのが目的ではありません。「家庭力」「人間力」この二つをもう一度考えてみてください。

次回に続きます。

 

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