塾の活用法。②
2017年5月12日
※ 既報通り平日土日すべて満席です。5年生以下の来期の予約は可能です。
続きです。
「塾は何しに行くところですか?」という質問に「勉強しに行くところ」と即答する生徒は危ないです。そういう生徒さんは高い確率で「潜在的挫折組」に組み込まれることでしょう。本当は塾は勉強しに行くところではないのです。「勉強しに行くところ」それは自分の中でよく考えて消化して出した結論ではなく、親に始終そう言われ、受け売りを口にしているにすぎない。通塾する意義についての根本理解ができていない。塾に通う当事者がそこに行く理由を自身の言葉で語れない。親の言いなりで動く子は塾に通っても「潜在的挫折組」に入れられるのがオチなのです。
学習意欲のない子どもにとって「勉強」は「めんどくさい」「難しい」「できればやりたくない」などマイナスイメージでしかありません。そういうお子さんが塾に通うこと自体が不思議なのですが、おそらく親御さんから「勉強は大事だ」「中学受験は大事だ」と言われ続け、だけど本人は「なんで大事なんだろう?今、遊んでいる方が幸せなのにな」と思いつつも、親の意向に逆らえず渋々と訳がわからないまま塾通いをする。そして塾に通ってさえいれば親は安心するので通塾だけは継続する、しかし、学習意欲がないので下のクラスで低迷する、そこで前回述べた通り「ふざける」「おしゃべりする」「ボーっとしている」の3点セットで時間を潰すのですが、我が子が塾でそのような過ごし方をしているとは露とも知らない親は「毎日真面目に塾に通っているのに成績が伸びない、きっと講師の指導方法が間違っているからだ」と塾に対し疑心暗鬼になり転塾し・・しかし何も解決できない、を繰り返してしまうのです。で、子どもは子どもでこの期に及んでも(さんざんサボってきたのにどの口がそう言うのか)「塾=勉強しに行くところ」と、心にも思っていないことを繰り返し言うのです(笑)。
知的好奇心を満たすことに喜びを見出すお子さんにとって塾は本当に「勉強しに行くところ」であり、楽しい学習の場なのです。意欲的に学習しますから必然的に上位生としての塾通いになる。これは安心していいと思うのですが、一方、勉強したくない生徒が「勉強しに行くところ」に通うのは大いなる矛盾であり何の意味もないのです。意味がないどころか貴重な時間と授業料をせっせと浪費してしまうのです。
「何のために塾に行く?」「自分のため」、「中学受験は誰のため?」「自分のため」。下位生の中でしれっとこういうことを言う生徒は大抵嘘つきです。そんな認識があればとっくに自分から学習しているはずだからです。まあ、言わされているのでしょうね。ある意味気の毒です。私は成績が低迷している子からこういう「大人ウケする発言」を聞いても全く心を動かされません。「ああ、また適当なこと言っとるわい」程度の受け止め方しかしません。
では文頭の「塾は何しに行くところですか?」の答えですが・・
それは次回のお話しとさせていただきます。