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国語対策法を伝授

「国語の学習法」 設問のとらえ方。④

2010年6月14日

 前回は「設問の中には問題を解くためのヒントが複数隠されている」「自分のフィーリングに頼って問題を解くのではなく、上記を頼りに解くことが大切だ」というお話をいたしました。

 今回は具体例を挙げ説明いたします。(今回は書きぬき問題の解き方)

《例》 

 ー線①「学校に行きたくない」という壮太の声は泣き出しそうだった」とありますが、このような自分とけんめいにたたかっている壮太の様子が描かれている一文を探し、はじめの五字を書きぬいて答えなさい。   (H20年四谷合判テストより抜粋・一部改訂)

  

 書きぬき問題は「答えを前もって予想し、それができたら後はその予想したものを文中から迅速に見つけ出す」ことがセオリーです。その「答えの予想」は上記の設問から得た情報のみをヒントにします。そのヒントになる部分をいくつか挙げてみましょう。

1. 「このような自分」とあります。「これ・この」は指示語と呼ばれますが、指示語が設問に登場すればそれが何を指しているかを明らかにするのが「国語の鉄則」です。今回は「このような自分」=「学校に行きたくないと嘆く自分」ということになります。

2. 「けんめいにたたかっている壮太」とありますが、だれとたたかっているのでしょう?それは「学校に行きたくないと嘆く自分」とですね。つまり、「学校に行きたくないと嘆く自分と、そんな弱気ではいけない、学校に行かなければならないと考えている自分」とのたたかいということになります。弱気な自分と強気な自分との心の葛藤ですね。

3. 「壮太の様子」とあります。「様子」とは何でしょう?簡単に言えばここでは「壮太の姿が見える状況」のことです。ですから、答えは最低でも「壮太が姿を現しているシーン」でなければいけません。(「様子=現している姿」で覚えましょう)

4. 答えは「一文」。つまり「句点から句点」(○から○)の範囲でなければいけません。この条件で書きぬきましょう。「はじめの五字」という条件も忘れずに。また、「書きぬき」ですから、答えを創作しないこと。

 さて、1~4から複数のヒント。条件が得られました。まとめてみます。

 

・学校に行きたくないと嘆く自分と、行かなければならないと考える自分。その自問自答(葛藤)していることがわかるシーンを探す。

・壮太が姿を現しているシーンの中で上記を探す。

・「学校」についての悩みなので、「学校」について記された箇所近辺を優先し探す。

・「一文で」「はじめの五字」など、諸条件を守る。 

 これらをすべて頭に入れてください。(忘れそうだったら、どこか空いているスペースにそれをメモしておきましょう)頭に入れた状態で、いざ答え探しスタートです!

 後は、自分の思い込みを一切捨て、これら集めた情報のみを頼りにひたすら迅速に答えを探していく。そして、すべての条件を満たしたところを答えとするのです。

 次回も少し練習してみましょう。

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