塾の役割とは。⑧
2016年3月16日
続きです。
入試で実績を上げている塾の特徴は宿題の量が多いことです。大量の宿題を仕上げさせることで経験量を豊富していく過程の中で、「知っている」「わかっている」を「一人で解ける」「得点化できる」という水準にまで伸ばしていこうとする狙いです。
もう一つの特徴はテキストの改訂が頻繁に行われていることです。朝令暮改の感は否めませんが、逆に言えば柔軟性があり、入試のトレンドに合わせた対策を臨機応変に取れるということ、つまり、それだけ企画力が高い塾であるということです。時代に沿わない問題はいくら解いても本番では効果が出ない。そこを熟知し、アンテナの感度を高めようと努力している塾はやはり強いです。
さて、塾側がこれだけの企業努力をしているのに、入試実績が今一つ、という場合もあります。だとすれば、現場を担当する講師の資質に問題ありか?と皆さん感じられると思います。まず考えられるのは講師の知識不足、しかしこれは心配ないかもしれません。塾(特に大手)の採用試験は厳しく、一定水準の学力を持った人しか入れない仕組みになっているからです。では、教え方・指導の仕方に問題ありか?ということになります。同等の知識を持ったA講師とB講師の間で生徒の評価・実績に違いが生じるとすれば、それは人間性の良し悪し・授業わかりやすいか否か・生徒の導き方がうまいか否かなど複合的な面での差ということになります。
では、実績を上げている講師は日頃どのような指導を心がけているのでしょうか?次回はそのあたりについて触れていきたいと思います。