「国語の学習法」 文章の読み方③
2010年5月12日
昨日は「文章を読む前からビビらないこと、自分は日本人なのだから文章が理解できて当然だという自信を持って立ち向かえ」と、気持ちで負けないことの大切さを述べました。
しかし、これに技術が伴わないと「ただの空元気」に終わってしまい進歩しません。ん。
想像してください。今あなたは試験会場にいます。目の前に国語の問題用紙があります。テスト時間は50分。大問は2題、それに漢字・語句の独立問題です。さあ試験開始、何から手をつけましょうか?
ここからが技術論です。国語で成果を出す人は試験前からとても緻密に計画を立てています。つまり、シュミレーションがしっかりできています。簡単に言うと「時間配分が完璧で、しかもそれを徹底的に遵守している」のです。
上記の例で言いますと、まず漢字・語句は5分で仕上げる。次に大問2題ですが大抵は「説明文・論説文・随筆文」からの中から一つ、それに「物語文」という組み合わせです。残り45分で両方を仕上げるわけですが、私は自分にとって苦手な分野を25分、得意な分野を20分で仕上げるのがいいと思います。
大問を20分程度で仕上げるのはなかなか困難です。ですが、それができなくては入試に成功しないという厳しさがあります。ですから、「猪突猛進で頑張る」のではなく、計画的に解く能力が必要となります。
そこで文章を読む時間ですが、小学生が比較的読みやすい(読み慣れている)のは物語文ですので、これは何とか5分以内で読み終わらせ、残り15分で解くようにする。もう一方は10分以内で読み終わらせ、残り15分で解くようにする。読む時間も解く時間も非常にタイトです。ですが、自らの努力と工夫、それに集中力で乗り越えなくてはならない現実があります。そのときの気分やノリで解くわけにはいかないのです。
読む速度に自信がないと、よく「部分解き」といって、文章全体を読まずに出てきた問題から解いたりする方法がありますが、あまりお勧めしません。国語のテストは「この生徒は文章の内容がきちんと理解できているのだろうか?それなら問いという形で質問してみよう」という主旨で行われますので、奇をてらった解き方をするのではなく、あくまでも文章全体を読み、要旨をつかんでから解くという正攻法で実行していただきたいものです。
テスト中は必ず手元に時計(秒針付き)を置き、常に時間の経過を意識しましょう。そして時間内に読み解かなければいけないという覚悟・決意を固めましょう。(もう一分、あと二分延長させてーという甘えは認められません。でも安心してください、慣れてくればできるようになります。あとはその練習をすすんで実行してくれるかどうかですね)
次回は具体的な読み方の説明です。