子どもを勉強嫌いにさせない方法。
2015年9月25日
SWが過ぎ、と、同時に9月も終わろうとしています。気温が下がり秋の気配を感じられるこの時期になると、受験生は差し迫った入試を実感するのか、俄然当事者意識を持ち始め本気モードに突入していくのですが、さて、皆様のご家庭では如何でしょうか?
本題に入ります。題名にもある「勉強嫌い」では=「入試での合格は難しい」ことなるのは言うまでもありませんが、「だったら合格のためには、無理にでも子どもに勉強させるのがいいのでは?」という考えを持ったとしても不思議ではありません。親の権限をフルに活用し、強制力を以て子に勉強させるということですね。これは(子どもがキレて途中で挫折しないという条件で)それなりの成果を出します。というよりむしろその方がうまくいったという事例も多い。「過程より結果」、そこをシビアに追求され、目標達成のために手段を問わない親御さんは、中途半端な接し方しかできない親御さんよりも、受験生の親としてははるかに有能だと思います。
問題は「受かったその後のお子さん」です。親に無理やり学習させられたとはいえ、合格できればうれしいに決まっています。しかし、どちらかと言うと安堵感の方が強く、また、自分なりに気を張ってきたので、目標を失ったことによる虚脱感とが相まって、入学後無気力になってしまったという例も多く見られます。また、「無理してイヤイヤ蓄えてきた知識」ゆえに、その剥がれ落ちるスピードも速く、これが中学生活での学力不振につながり、「合格したときが人生のピークだったね」と言われかねないほどに「落ちこぼれて」いきます。そして「こんな人生に誰がした」などと、親に恨み言をいうに至ったりするのです。こういう話、本当によく聞きます。
中学受験成功を「人生最大の目標」とするような、先々のことまで考えず目先の利だけを求めてガンガンお子さんを追い込んでいくようなやり方は短期勝負では功を奏しますが、長期的視野でみればあまり有効とはいえない。むしろ害になるのでは、と思います。「この先何十年」を考えたうえでお子さんを導くなら、ここは「強制的に」ではなく、「勉強をすることを喜びとする」「楽しく勉強させる」ことに主眼を置いた方が有効かもしれません。
次回からその話を進めてまいります。