テストの受け方。➅
2015年9月14日
※ 9月も後半を迎えようとしています。月末には連休を控えていますが、夏休みのやり残しを仕上げたり、全体の底上げを図ったりするのに大いに利用できそうです。受験生としてはここをチャンスと捉えてください。
さて、テストで点数が伸びない理由として「ケアレスミスに因るもの」「無理解に因るもの」「知識量不足に因るもの」を挙げてまいりましたが、本日以降は残りの「時間配分ミスに因るもの」「精神的事由に因るもの」についてお話しします。
テストで大切なのは「どれだけ頑張ったか、努力したか」ではなく、「他者よりどれだけ多く得点できたか」です。ですから、他者より多く得点できた生徒こそが努力し頑張ってきた生徒だったということになります。最重視すべきはテストにおける得点力であり、これを揺るがぬ現実として直視することが求められます。だとすれば、「いかに多く得点するか」に受験生は最も注力すべきなのです。それ故に上記の「ケアレスミス」「無理解」「知識量不足」を克服しなければならないのですが、「時間配分ミス」も生徒にありがちな失点理由の一つです。
当塾生には国語は「漢字→知識→文章題の選択→抜き出し→記述」(文章題で大問が2つある場合は得意分野から行う)、算数は「計算問題→一行問題→基本問題→応用の(1)問題」、理社は「得意分野から」というように、「型」=必勝パターンを決めて取り掛かるよう指示しています。つまり、得点しやすい分野を優先するということです。
「算数で最後の応用問題が手つかずで終わった、国語で記述一問が空欄になった」は時間配分ミスとしてカウントしません。限られた時間ではどうしてもできない問題が出てきます。現にそういう問題は正答率が10%以下であることが多い。これは能力がないからできなかったというより、明らかに時間不足に因るもの。皆がそうであるので、そこで点差が広がるわけではない。ですので、ミスとは言わないのです。ミスというのは「正答率50%以上の問題でポロポロ失点すること」を指します。ほとんどの生徒ができる問題を自分だけが得点できなかったという失態。これをミスというのです。
出題された順に、それが得意か不得意かにかかわらず猪突猛進に解き進めようとする「悪い意味での真面目な生徒」は、後半に控えた「誰でも解ける問題」まで手が回らず、前半の難問で無駄な時間を費やしてしまいます。これが「時間配分ミス」というものです。
何度も言いますが、中学入試で最も大切なことは「合格最低ラインを一点でも多く超えること」です。単に頑張ればいいというものではありません。
どうすれば一点でも多く取れるかを日々真剣に考えるなら、できるはずの問題を、何にも先んじて確実に得点しなければならないという結論に至ります。受験はまさに弱肉強食の世界。故に受験生は生き残るためにシビアな且つクレバーなハンターでなければなりません。そこをよくよくお考えください。
次回に続きます。