上位校に受かる生徒の特徴。⑫
2015年6月05日
続きです。
「学生の本分は学習である」、つまり学習は「~しなければならない」という義務の範疇にありますので、親は強制力を行使してでもお子さんを机に向かわせなければいけない。これは親の義務でもあります。
「どうでもいいことに厳しい親」「肝心なことに甘い親」、どこで厳しく、どこで甘くすべきか?そこを見極められない親御さんが増えているような気がします。逆に上位校に合格させている方はそのツボを非常に的確に掴んでいらっしゃる。親の聡明さはそのまま子に伝わる。親力=子力だとご認識ください。
さて、前回の続きですが、「学習は義務である」以上、言い訳無用で机に向かわせることから始めてください。ちなみに学習時間は親子の話し合いで決め、その時間は必ず学習に充てると約束させる、場合によっては一筆書かせる、契約遵守の大切さを早い時期から教えることも大切です。
それでも向かわない場合は、叱る必要も煽てる必要もありません。親御さんはどちらかで接してしまうことが多いのですが、他に有効な手段があることをお気づきでしょうか?
それは遵守しない場合はお子さんを徹底的に「無視」ということです。つまり、話しかけない、話しかけられても応じない。その日1日は会話しない。これが一番効きます(笑)。子どもは親に叱られる以上に無視されることに不安・恐怖を抱きます。できればそういうことはしたくないのですが、この場合お子さんに「義務・約束を反故にすると親は子を見限る」「親は本気なんだ」と印象付けさせることが大事です。一般社会でもルールを守らないとしっぺ返しされますからね。
そして、渋々でも机に向かえばOK。そこで決められた学習時間と、その時間で行うべき学習範囲を改めて確認・指示してください。その後は先日の「作業興奮」にスムーズに持っていかせるため、最初の15~30分は「監視」してください。その間、親は叱ったり褒めたりする必要はありません。最近の親御さんは言葉数が多すぎる傾向にある。もっとエネルギーを節約してもいいのです。最初の「はい、スタート」最後の「はい、終了」で十分です。ここで大事なことは「指定された時間で、指定された学習範囲を完結させること」。これができなければ再び「無視」でいいのです。
「作業興奮」の兆しが見えてきたら、あとはそうっと立ち退いて、遠くからチラ見程度で見守ってあげてください。そして、指定された時間で指定された範囲を仕上げたことを確認したら、「お疲れ様でした。よく頑張りました。」で終わらせてください。大げさに褒める必要はありません。なぜなら、お子さんは学生として受験生としての義務を果たしたに過ぎないだけですから。
このように淡々と接していくことが大切です。上記を見ればわかりますが、そこには「叱る」「怒る」「怒鳴る」はありません。これらの行為はやる方もやられる方も「不快さ」しか残りません。学習時間中は頭を躁状態にさせなければ、学んだことを効率良く吸収できなくなりますので、そのあたりをお心得ください。
「上位校に受かる生徒の特徴」の話は本日で終了です。
次回に続きます。