「何のために受験するの?」。③
2010年4月28日
昨日は「何のために受験するのか?」について、いくつか考えられる動機を知りうる範囲で述べさせていただきました。
その目的はまさに十人十色、人それぞれ。一つに絞れるものではないでしょう。ですから、親子ともにベクトルが同じであれば、受験する目的・させる目的は何であれ良いと思います。
しかし、中学受験を目指す方の大半が、その先の大学受験まで考えているという点では共通しています。「目標とする中学に入れて万々歳」で終わりではないのです。「どうにか大学受験に有利なスタートラインにつくことができた」という認識だと思います。
確かに有力校の主要大学への現役合格率には目を見張るものがあります。中高一貫で学生生活を満喫する一方、しっかりしたカリキュラムのもとで効率良く学習できる。とても魅力的です。競争率が高くなるのも当然ですね。
その結果、無事一流と言われる大学に入れたとします。しかし、ここから先の人生を決めるのは自分自身。中学受験の効力・賞味期限はここまでです。この時点で学生はどのように生きていくのが自分にとって最も良いのかを考え始めますので、進路が多様化していくのです。ですから必ずしも「一流大学→一流企業・国家公務員」となるわけではないのです。
上記の流れを考え、お子さんに受験をさせた親御さんにとっては、このルートから外れることはもくろみが外れる結果であり、失望ということになるのでしょうか?
そうかもしれません。が、私が中学受験を勧めるのはこのルートに乗せるためではありません。
目的はどうあれ中学受験を経験すること自体お子さんにとって貴重な財産になると思っているからです。
この話の続きは次回させていただきます。