「何のために受験するの?」。②
2010年4月27日
「何のために受験するの?」という子供からの問いに対し、「いい中学に入るでしょ。それから、そのままいい高校、大学に入って、いい会社に入って、お金をたくさん稼いで・・そして幸せになるためよ。」などと一昔前の「お決まり文句」を面と向かって話されたとしてもお子さんは納得しないでしょう。これから先、年金も退職金も期待できない。いい会社といってもそれが十年後に残っているという保証もない。児童対象のアンケートでも、若者向けの指向調査でもこの時勢を反映してか「彼らにはリスクを冒してまでの上昇志向がない。何よりも安定を望み、将来に備え今から貯蓄を意識し始めてている」とあります。全員がそうでないにしても、このような生き方がトレンドになっていることは理解できます。さらに「いい会社・たくさんの収入」と、現実的ではありますが、いまいち夢を感じさせない文言で説得されても聞かされた本人はピンと来ないでしょう。モチベーションを上げる原動力になりづらいと思います。
中学受験をさせたい親御さんはご自身が中学受験を経験し、そこからさまざまなチャンスを得ることができたので是非わが子にもその機会を与えたいという方や、、この厳しい世の中を乗り切るためにはある水準以上の学歴が不可欠であると痛感され、是非わが子には自分以上のチャンスを与えてあげたいと願う方がいます。両者とも今まで生きてきた中で「中学受験の必要性」を感じたからお勧めになるのでしょう。
また、「最近の公立中学の荒廃に不安を感じている」「将来サッカーをやりたいと願う子供をサッカーの名門校に入れさせてあげたい」など他にも動機はさまざまあります。
次回は私が「中学受験を進める理由」について私見を述べさせていただきます。