予想外の「合格」と「不合格」。②
2015年2月13日
続きです。
傍目には「奇跡的な合格」と見えることでも、本当は「必然的な合格」であることが多い、その逆もまた真である、という話を前回させていただきました。
受験に限らず「番狂わせ」というのはありそうで、実際にはなかなか起こるものではありません。物事は凡そ順当・予想通りの結果に終わることが多いのです。
受験で「一発大逆転」を期待するのはたいてい成績下位生です。例えば6年生になって転塾するような方はこのタイプです。「奇跡を起してくれる青い鳥はどこ?」といった具合でのカリスマ塾探しですね(笑)。「今の塾に飽き足らず、更なる向上を」という前向きな理由で転塾される方も稀にいますが、これは上位生の話であり、そうであっても少数派ですね。
さて、その上位生ですが、上位生→御三家というパターンは今までに何度も見てきましたが、「4年生5年生のころはクラスで最下位でしたが、6年になってから上位生の仲間入りを果たし、見事に御三家に・・」みたいな「奇跡的な話」はほとんど聞いたことがありません。上位生というのは入塾時から上位生であり、下位生はその逆であるというのが現実です。そして上下大逆転は起きない。運命論的な物言いで、夢も希望もないような、身も蓋もないような話をしてしまい申し訳ございませんが、しかしこれが現実です。
こういう話を聞くと「だったら生徒の成績向上に貢献できない塾の存在意義って?」となりそうですが、これも現実をお話しますと「塾に通うようになっても下位生は現状維持か少しの向上、しかし上位生は飛躍的に成績を伸ばしていく」、つまり、塾は上位生には大きく貢献するが、下位生にはそれほどでもない、そして結果的に上位生と下位生の格差は塾通いの年月に比例するかのようにますます拡大していくということになります。誤解を恐れず言えば「補習塾とは異なり、中学受験を目指すための塾は本来上位生のためにある」ということでしょうか?
なぜ、そうなるのか?そう言えるのか?
ヒントは、「そもそも塾に通う前からどうしてできる子できない子の格差がついてしまったのか?」を真剣に考えてみるということです。
次回に続きます。