入試まで残り20日です。
2015年1月12日
2月1日の入試まで残り20日です。とは言え、1月入試もすでに始まっていますので、受験生は臨戦態勢でこの月を過ごしていることかと思います。
さて、毎年のことですが、受験で何連勝もし、第一志望校に受かる生徒もいれば、2月5日あたりでやっと引っかかる生徒もいます。安心して見ていられる生徒、四六時中ハラハラさせられる生徒が毎回存在するのですが、この差はいったい何なのでしょうか?
「それは単純にできる生徒とできない生徒との差でしょ?」、確かにそうかもしれません。しかし、できる生徒、例えば同じような学力を持つA君B君がいたとして、その両名が共に御三家クラスを狙うにしても「A君は安心だが、B君は心配だ」ということが有り得るのです。そして、予感通りのことが起こるのもまた毎年のことなのです。
私も過去の生徒を思い浮かべそのあたりをよく考えるのですが、安心できる生徒は、基本的に生意気な生徒であったことに気付きます。「どうせ俺は受かるもん」みたいなことを平気で言う生徒です。また、算数では拙速なところがあり、こちらが「慢心しないよう」「もっと丁寧に」と忠告してもあまり聞いてくれない、それでいて受かってしまうような生徒です。
一方、ハラハラさせられる生徒は学力云々もありますが、基本的にじっくり派ながら、ポカミスを繰り返すような生徒。そんなことを繰り返す成績が安定しない生徒です。
結論から言えば「外見は不真面目だが、中身は真面目な生徒」と「外見は真面目だが、中身が不真面目な生徒」との差だということです。他に気付くことは前述のように算数で「拙速ながらも早く解こうとする生徒」「じっくり時間をかけて解こうとする生徒」がいた場合、前者の方が不思議と良い結果を残しているということです。
これはどういうことか?と、また、振り出しに戻って考えてしまうのですが、結局学習量の差なんだなと思うわけです。学習量が多い生徒は解くことに慣れていますし、慣れているから雑であってもスピード感はある。また、経験も豊富ですので引き出しも多い。多いからパターン学習ができ、それができるから基本問題を確実に得点できる。その結果、成績が安定する。その積み重ねられた実績からくるゆるぎない自信が「どうせ俺は受かるもん」と言わせるのかな?と感じるのです。ですからこちらも「だったら受かるよね」と安心して送り出すことができるのです。
逆に学習量の少ない生徒は毎回毎回のテストを「おっかなびっくり」で受けることになります。なぜならそこには「とことん学習してきましたよ」という実績・裏付けがないからです。だから、いつも自信なさげなのです。じっくり解いているように見えても、実はそれは乏しい学習量から何とかアイディアを引き出そうと、もがいているから時間がかかっているだけ、ですからそれを見ているこちらまでもがハラハラしてしまうのです。こういう生徒はその自信のなさゆえに実績を積み上げられず、そしてそんな自分が信じられないので本番でも舞い上がってしまい「やらなくていいミス」「あり得ないミス」を繰り返してしまうのです。そして「ドボン」ということになるのですが、まあ、それを自業自得と言ってしまえばそれまでなのですが・・。
入試を直前に控え、自信満々で受かるつもりで受けに行く生徒と、自信がなく、空元気だけを頼りに受けに行く生徒。どちらが合格するかは火を見るより明らかです。
外見で偉そうなことを言う生徒は裏では相当学習しています。逆の生徒は謙虚とかいう美徳とは程遠い「学習していない弱みを外見の真面目さで取り繕おうとするずるい生徒」である可能性があります。
生徒が本物かどうかは入試の結果でわかります。頑張った生徒が受かるのではない、受かった生徒は頑張っていた、ということが2月上旬には明らかになるのです。