どうして勉強しなくてはいけないの?という疑問に対する答え。②
2014年9月18日
前回の続きです。
受験勉強に疲れると、つい「何でこんなんこと(勉強)をやらなくてはいけないんだ、将来役に立つとは思えないのに」と口走りたくなりますよね。人間、意味が見出せないことを強制的にやらされることほど苦痛なことはありません。確かに社会に出れば、例えば仕事や人間関係などに受験で得た知識そのものが役立つことはほとんどありません。体育で扱う「逆上がり」にしても、大人になってから一度もやったことがない人もいることでしょう。しかもそれができるからと言って社会的地位が高まるわけでもなく・・といったところでしょうか?
私は現在四教科を指導しています。授業に備え、家では毎日のように万遍なく各教科の入試問題を解き脳を鍛えています。この経験を積み重ねていくうちに気付くのですが、「勘」が同時に鍛えられていくんですね。「一を聞いて十を知る」ではありませんが、「多分こういうことだろう」というのが、皆まで聞かなくても、途中経過でかなり高い確率で「正しい方向性」が認識できるようになるのです。これはイメージなのですが、算数と国語は「論理的思考」で考えるという点で共通しています。理科(物理系)は理屈で考えるのですが、これらを同時に思考すると、今までつながっていなかった脳神経がつながり、一種のバイパスのようなものが仕上がる。それにより、ショートカットできる環境が整い、敏速に「正しい方向性での結論」を得ることができるようになるということでしょうか?。
受験勉強で得た知識そのものが役立つことは少ないのですが、それを通して「正しい方向性での結論を瞬時に得る能力」を身に付けることは、判断を誤らないためにも、また決断力を速めるためにも必要であり、これは生涯を通しての有効な「副産物」となるのです。
思考が浅いと生きづらくなるこの世の中を乗り切るために、そして、上記の「副産物」を得るために今、頑張って勉強しなければいけないとお考えください。
次回に続きます。