入試を左右する「家庭力」④ 「甘い親・厳しい親」
2010年4月15日
先日は「家庭では優しい親でいてください」という内容で話を終えたと思いますが、これは決して「お子さんを甘やかしてください」という意味ではありません。どうも「優しい」と「甘い」をごちゃ混ぜにしてしまう傾向があります。また、「厳しい」と「すぐ叱る」も同様の傾向にあります。
「優しい」と「甘い」、「厳しい」と「すぐ叱る」それらは似て非なるものであるということを御自覚いただければと思います。そして今までいろいろな生徒とその父兄を見てまいりましたが「厳しいが優しいタイプ」の父兄に育てられたお子様がよい結果を出し、反面「甘い割にはすぐ叱るタイプ」の父兄に育てられたお子様はその逆の結果になることが多かったように感じます。
親が子供に甘くなるのは「かわいいから」「受験勉強が忙しくかわいそうだから」という気持ちもあるでしょうが、「子供に厳しくすると反抗され収拾がつかなくなる、そこからまた軌道に乗せるのが大変だ。」と、触らぬ神に祟りなしとばかりに放任する。そして、物分りの良い親になり結果的に子供に媚を売ることになる。これはもう甘さなどではなく、単なる「責任回避・放棄」です。
また、親がすぐ叱るのは多くの場合「テストの結果が出ないから」「自分から学習しようとしないから」だと思いますが、それで感情的になり怒鳴ることなど誰にだってできてしまいます。受験生を持つ親がこのレベルではいけません。
「甘い親」「すぐ叱る親」の共通しているのは忍耐力がなく、「受験生の親としてどう振舞うべきか」という学習・研究を怠っている点です。HPでも「受験は三位一体で」と申しておりますが、ご父兄もお子様と同じように学んでいただければと思います。
では望まれる「厳しいが優しい父兄」にどのようにすればなれるのかについては次回ご説明します。ご父兄がそうなることで、お子様は安心して、学業に専念できるのです。