理科のお話。②
2014年5月22日
続きです。
理科は理系科目と言われますが、そもそも「理」というのは「理論」「理屈」の「理」であり、「物事は理屈で成り立っている」ということを思い起こさせてくれる教科です。
例えば暗記系と言われる「人体」「植物」ですが、生物にとって一番大切なことは生き延びること、そして自分のDNAを残すべく子孫を繁栄させることですね。しかし生物の中には自分が望んだ環境下で生きているものは少ない。むしろ過酷な状況の中でも生きざるを得ないものが多い、というより大半がそうかもしれません。ですので、それぞれの環境でうまく適応できるような「つくり」になっているのですね。ですから生徒さんはただただ暗記するのではなく、「どうしてそうなったのか?」を考えてください。それには理由があるはずです。その「理屈」をきちんと考えて覚えるようにすればスムーズに定着が図れるのではないでしょうか?
物理系・化学系に至っては尚更「理屈」で考えることが望まれます。「てこ」でモーメントが苦手な生徒は理屈で考えようとしないから。「水溶液」で中和のグラフの読み取りが苦手な生徒も同じ理由です。原点に戻ると「物事は理屈で成り立っている」これを忘れてはいけません。
指導する側も先ずそこから教えなければいけません。そこを省いて教えるから理科がチンプンカンプンだという生徒が増えるのです。生徒は理屈で理解できることには納得し、更に嬉々として学習しようとします。そこを察してあげられるかどうかが講師の力量ですね。
次回に続きます。