入試を左右する「家庭力」 ②
2010年4月13日
「うちの子は自分から勉強しようとしない。こちらから言われて渋々机に向かうのが日常です。」これは、古今東西・時代に関係なく普遍的に続く「親の悩み」です。
確かに御三家レベルの学校に受かった生徒の中にも「嬉々として学習している子供」というのはあまり見かけませんでした。ですから、はじめから自主性など期待せず、「子供というのはそういうものなのだ」と割り切って接してみるのも必要かもしれません。
しかし、振り返ってみると前記の生徒たちは「嬉々」とまではいかないものの、学習に対する抵抗感はなく、日常生活の一部として淡々とそれを認めているところがありました。ですから彼らの父兄から「いつも勉強のことで親子喧嘩が絶えないのです。どうすればいいのでしょう。」といったご相談を受けることはほとんどありませんでした。
「日常生活の一部として家庭学習の習慣が身についている。しかも、親御さんを煩わせることもほとんどない。」俗に言う「いい子」です。そしてこのようなタイプのお子さんが結果的に勝者となります。
投げやりな態度・ふて腐れたような態度・「本当は受験なんかしたくない、親に言われて嫌々やっているんだ」という空気を醸し出すような態度。残念ながらこのような態度で臨む受験でうまくいった生徒はいません。これでは当然のことながら「受験の神様」からも見捨てられてしまうでしょう。自明の理です。
ただ、ここでお子様を責めるのは酷です。「学習習慣が身につかない」はお子様の先天的な性質によるものではなく、育っていく過程で少しずつ身についたものです。
「なぜ、そうなってしまったのか?」ご父兄はその過程を再検証する必要があります。そして、接し方の部分で改善すべき点を洗い出し、受け入れるべき点は受け入れていくようにする。
まだ間に合います。次回はその辺りについてお話いたします。