成果は自主性と学習量で決まる。③
2014年4月19日
続きです。
前回お話ししたように、「やる気があるから机に向かう」のではありません。机に向かい作業していく過程で興奮を覚え、継続的に学習することが徐々に快感になっていく、そしてやる気が芽生えていくというのが本当のところです。そして、その一連の流れを毎日続けることが理想です。これが本当の家庭学習です。作業の間、それを見守る親御さんのお子さんへの声掛けは必要最低量に止めてください。「はい、スタート」「手を動かす」「集中する」「はい、終了」くらいですね。つきっきりである必要はありません。お子さんをリビングで学習させ、家事の合間にチラ見する程度の監視でいいと思います。常に見られているという緊張感、いつ声がかかってくるかわからないという緊張感を与えるだけで十分です。恐怖まで与える必要はありません(笑)。やる気を削ぐであろう言葉は概ね想像できますよね。それを使うことは禁止です。
「手を動かす」。これは大事です。勉強の出来ないお子さんの特徴はとにかく面倒くさがりやであるということです。これにつきますね(笑)。ぼーっとテキストを眺めているだけ。能動的に動かず、楽して成果をあげようとします。ですが、それでは定着できません。楽することと定着することは反比例します。勉強に限らず何事でもそうですが楽・怠惰からは何も生まれません。この「例外なき不変のしくみ」にそろそろ気付いてください。世の中そんなに甘くはないということにも(笑)。
たとえば算数の文章題なら、文章の句読点ごとに図もしくは絵を描く。これは国語も同じ、文章を読み進める過程で理解しづらい箇所を絵にして表してみるのです。理科・社会でも同様です。理科は実験の操作の手順の雑な把握では問題が解けないしくみになっていますのでこれも絵にする。社会はテストで漢字表記を求められることが多いのでこれも必ず書いて脳に定着させる。つまり各教科の情報を目だけでなく手からも、もっと言えば毛穴も含め、全身から吸収するイメージで脳に刺激を与え定着させていく取り組みが必要です。
ぼーっと机に向かっているだけで勉強した気になっている生徒、それで良しと勘違いしてしまっている親。そういう家庭はこう言うんですね。「勉強しているのに点が取れない」「努力しているのに成績が伸びない」と。違うんですね。本当は勉強も努力もしていないんですね。その客観的事実に気付いてくださいね。とにかく動かない生徒に成績が伸びる余地はありません。また、そのような生徒に受験の神様が微笑んでくれるわけがありません。そのことをご理解ください。
次回に続きます。