勉強はきらいですか? ③
2014年3月02日
※ 平日の授業が埋まりました。
前回の続きです。
勉強が嫌いになる三つ目の理由は「わからない問題をそのまま放置し、やり過ごしてしまうから」です。例えば英語も最初はABC・・・の暗記からですので単純作業です。そのため初期の段階では「英語は好き」「思ったより英語は楽」という感想を持つ生徒が多く、初めから「苦手」「嫌い」と感じることは稀です。ですが、その後文法・単語の暗記・theとaの使い分け・ヒアリングなどが同時進行で複雑にからみあってくれば理解に漏れが生じ、それが拡大すると、もうどこから手を付けていいのかわからなくなり結果、「お手上げ」「英語は嫌い」ということになります。
「どこから手を付けていいのかわからず」と記しましたが、ですが、本当に熱意あるお子さんでしたら、初期の段階まで遡りやり直すことでしょう。しかし大半の生徒はわからなくなったらそのまま放置しやり過ごしてしまいます。これが現実ですね。
「自分ができないということを直視したくない、そんな自分を認めたくない」というプライド、「今更遡りたくない」という怠慢、「こんなことすらわからないのかって親や先生に叱られるかもしれない」という恐れ、「どうせできないんだからもういいや」というあきらめ。
そもそも勉強は自分を成長させるものです。他者に自分を認めさせるための、他者との優劣を競うための、または承認要求の材料とするものではありません。本来叱られるとか褒められるとかそんな次元のものではないのです。エジソンやニュートンが「親に叱られながら、また、泣きながら研究し続けた」、そんなことはありえませんよね。
中学入試が競争であることは間違いありません。ですから競争心を煽ることもあるかもしれません。「合格したい」という熱意も大切でしょう。しかし、受かる生徒というのは基本的に「学習することを厭わない」お子さんです。競争になっても、それ以前に嬉々として勉強していますので定着力が半端ではありません。そして、平常心のまま「連戦連勝」という結果を生むことにもなるのです。
幼少期より子どもが嬉々として勉強する。これは間違いなく身近な大人の影響を受けてのことです。
これは塾講師というより、子どもとの接触時間の一番長い親御さんに影響されてのことです。ですので、(学力学歴という意味ではなく)聡明な親に育てられたお子さんはそのまま聡明に育っていくことが多い。その逆もまた真なり。
次回に続きます。