大事な幼児期の過ごし方。③
2013年4月27日
※ 成績が伸びないのは誰のせい?塾のせい?親のせい?それとも世の中のせい?
では、ありませんね。そう、それは成績を伸ばしたいと願っているくせに、本気でそうなろうとしない実行力に欠けた「あなた」のせいですね。夢は願っているだけでは叶いません。GWはそれを実行に移せる今年前半の最大のチャンスです。頑張っていきましょう。
さて、公共の場で泣き叫んでいる幼児、例えばスーパーなどでほしいものを買ってもらえず見境もなく駄々を捏ねている幼児、それを見てどのようにお感じになりますか?「子どもだから仕方がない」でしょうか?ですが一方で、聞き分けの良いお子さんもいますよ。これは「子どもらしくない子ども」ということなのでしょうか?
前者のようなお子さんがその性質を残したまま成長し、中学受験に臨む年頃になったとき、入試で成功する確率は残念ながらかなり低いと言わざるを得ません。なぜならこれはお子さんの問題というより、このような子どもにしてしまった親御さんの問題、つまり子育ての下手な親は中学受験という修羅場に耐えられるようなお子さんを育てることができないという事実あるからです。これは長年いろいろなお子さん親御さんを見てきた私の結論です。中学受験とは親御さんの資質が試される受験なのです。
例えば、自分の思い通りにならないときに泣き叫んでしまう子どもがいたとしたら、それはどのような理由からでしょうか?
それは泣き叫んだとき、自分の思いが叶えられた過去(成功体験)があるからです。つまり、「ゴネ得」。では、なぜ、叶ってしまうのでしょう?それは泣き叫ぶ子どもに親が精神的に参ってしまい、特に公衆の面前でそれをされてしまうととても恥ずかしいし体裁が悪い。かといって、子どもを叱れば火に油を注ぐことにもなりかねないし、説得しようにも時間がかかりそうだし体力も使うし疲れるし面倒くさい。だから、いっそそれに屈してしまった方が楽だということで親は仕方なく好きなものを買い与えてしまうからですね。そして、その「うま味」を知ってしまったお子さんはこの先何度も同じことを実行してしまいます。しかし、こうなってしまうのも結局親の精神的な弱さに原因があるからで、こういう子育てをしてしまうような弱い親御さんは、厳しい中学受験に自分自身が耐えられなくなってしまいます。親子ともに精神的にひ弱ですと中学受験での成功は難しいでしょうね。
反対に、聞き分けのよい子というのは、親に叱られるのが怖いから従順なのではありません。親が子どもに十分な愛情が注ぐ。その親を子どもが信頼する。その結果、双方の信頼関係が確固たるものになり、たとえ自分の思い通りにならないことが起こった場合でも「これ以上我儘を言っては大事なお母さんを困らせることになる、それはかわいそうだ」という自制心が自然に働くからなのです。またこういうお子さんは素直であると同時に、好きな親に恥をかかせたり、泣かせたりするようなことはしたくないという優しさも備わっている。
他者を思いやる気持ちやその痛みを共感できる生徒は、国語の文章題の内容を的確に捉える能力を持っています。最近国語が苦手なお子さんが増えてきているのも、単に集中力の不足や語彙の乏しさだけではなく、人間としての基本が欠けている、または、そういう育て方をされていないからではないかと危惧しています。杞憂であればいいのですが・・
次回に続きます。