大事な幼児期の過ごし方。②
2013年4月21日
※ 四谷の合判テストの結果が続々と届いています。今回は理科・算数・社会・国語の順に難しかったと思いますが、当塾生の総合偏差値も(4月21日時点での報告では)平均55ですので、全体として比較的平易なレベルであったかと思います。
※ 成績を伸ばすにはコツがあります。同じ努力・時間の使い方をしていても、それを知っているか否かで結果は雲泥の差となります。努力を徒労に終わらせてはもったいないですよね。GW期間中はその辺りをご伝授いたしますので、興味のある方、本気で成績を伸ばしたいと考えている方はお気軽にお問い合わせください。
さて前回の続きです。古くから「三つ子の魂~」「雀百まで~」と言われるように、幼児期に身に付いた性格・性質は大人になってからもそう激変するのもではありません。ただ、知恵のある大人でしたら「そそっかしい性格」を「俊敏に行動できる性格」、「八方美人な性格」を「柔軟性に秀でた性格」、「おとなしい性格」を「思慮深い性格」というように、マイナスをプラスとして、つまり自分の強みとして活かすことを可能にします。
ただ、それはいろいろな経験を積んでいく中で身に付く知恵であり、幼児期から受験期までの短いスパンでそれが可能かと言えばなかなか難しく、であるなら、受験生として望ましくない性格が幼児期に垣間見えたら、すかさず摘み取っておいた方がよいのではないかと思います。
「受験生として望ましくない性格」とは、「受験期」という狭いレンジの話だけはなく、「将来においても無いならば無いでそれに越したことはない、あえて積極的に身に付ける必要のない性格である」と定義しておきます。
過去いろいろなタイプの生徒を見てきましたが、「この子は(学力のレベル云々はさておいて、性格として)受験生としてどうなのだろう?」という生徒の共通点は、
「短時間であっても落ち着いて座っていられない子」「字のきたない子」「言葉遣いのきたない子」「主述の関係、文章の組み立てなど考えず、勢いだけで会話する子」「親の顔色を伺い、自分の考えが言えない(言わせてもらえない)子」「短気で忍耐力のない子」例えて言うなら、よく電車の中などの公共の場で奇声を上げたり、暴れたり、チョコチョコ動き回る幼児がいますよね。その性質を保ちながらそのまま年を重ねてしまったような子達であるということです。
日本ではこういう落ち着きがなく「わんぱくで」「やんちゃで」「乱暴な」幼児をまとめて「元気で明るい子どもらしい子」として許容してしまう傾向があります。それどころか「男の子は多少乱暴なくらい元気な方がいい」とむしろ「好ましい男の子」扱いしたり、学園ドラマの世界でも「不良ほど実は心根は優しいイイ奴である」「反面、優等生ほど実は陰湿でイヤな奴である」など「何の根拠もないこと」がまかり通ったりしています。悪いことにそれを鵜呑みにして信じてしまっている人もいる。(笑)
「昔はワルだったけど~」とは、よく飲み屋さんなどで酔った中年の方から聞かされるおなじみのフレーズで、これなども「こう見えても俺は清濁併せ呑むほど度量が大きい人間で、不良仲間を統率できるほど人間味あふれる存在なんだぞ」とアピールしたかったからなのでしょうが、いずれにせよこういうことに日本は寛容です。こういう「不良」に寛容であることは「いじめっ子」への処置にも甘いということにつながり、なかなか「いじめ問題」が解決できない根っこにはその辺りの事情もあるからかもしれません。「不良」も「いじめっ子」も粋がる前に、他者への迷惑行為があったという事実くらいは認識していただきたいですね。(笑)
「わんぱくでやんちゃで・・」は決して褒められたことではありません。こういう子は短気で、周りへの配慮に欠けたところがあります。受験学習に不可欠なのは、論理的且つ客観的な視点で物事を考られる能力、また、思慮深く且つ忍耐強く問題に対峙する集中力です。そういう意味で言えば、先程からお伝えしている「幼稚なまま大人になりきれていない小学生」はスタート時点からすでに、こういう能力を身に付けている小学生に遅れをとってしまうことになります。
できる生徒・伸びる生徒は「大人」である子が多いです。「余計な発言はしない」「素直である」「訥々とではあっても、落ち着いて頭の中で整理しながら話そうとする子」などです。こういう生徒さんは一見鈍そうに見えます。しかし、そういう子はその時点での成績は芳しくなくても、将来伸びるであろうことを予感させてくれますし、実際そうなります。
次回は「では、どうすべきか?」についてお話します。