文系の算数。
2012年7月28日
※ 夏期講習の空きコマは、8月6日(月)13:00~15:00、15日(水)15:00~17:00、22日(水)15:00~17:00の計3コマのみ(他日は午前午後すでに満席)となりました。
今年前半でなかなか効果が出なかった方、それには必ず原因があります。非効率的な学習になっていませんでしたか?それ以前の問題として学習の根本がわかっていますか?同じ授業を受けていても生徒によって差が生じる原因はそこにあります。そこを真剣に考えないと今後も徒労を重ねるだけです。その辺りを真剣にお考えいただいたうえで8月を有意義にお過ごしください。
7月も終わりいよいよ8月に突入します。受験生にとって最大にして最後の学習チャンスである夏休みも残り一ヶ月です。せっかく計画は立てたのに画餅に帰してしまった方は立て直しが急務です。無理がない実行可能な計画で臨んでください。
さて、今年より私は算数の指導を開始いたしました。元来は国語など文系科目を専門にしてきましたが、以前より生徒・ご父兄には「国語の解き方と算数の解き方は根の部分では同じであり繋がっている」という話をしてまいりました。それは両者共に論理的思考力に基づいて答えを導いていく科目であるということです。つまり算国とも「こうだからこう、こうだからこう、だから答えはこう」というように理詰めで解く教科であるということですね。にもかかわらず、「国語はできるのに算数ができない」「算数はできるのに国語ができない」、それを「私は文系だから」とか「国語のセンスがないから」「遺伝だから」とひとくくりにして考え、自分自身を納得させようとする生徒の何と多いことか。私は以前よりこのことにジレンマを感じていました。「そうではないんだよ、国語も算数も考え方は同じ。だから国語ができる生徒は算数もできる素質を持っているし、算数が得意な生徒は何時だってその持ち味を国語に活かすことができるんだよ」(もっともどちらも苦手な生徒には根本的な対策が必要となりますが)と言う事実を証明させたかった。そして今年、その機会を得ることができ、算数の指導に携わるに至ったわけです。
よく、「算数はひらめき・理系ならではのセンスが必要」だと言われますが、文系の利点を活かした文系ならではの算数へのアプローチの仕方もあるのです(そもそも私は算数は理系科目ではなく、むしろ発想が国語に近い文系科目だと思っています)。「文系」と呼ばれるのは女の子に多いのですが、その特徴は「理屈に合わないことは納得しない」「理詰めで証明できないことには納得しない」ということです。ですから問題集の解答を見て、いきなり見たことがない数字が出てきて「はい、これがヒントですよ」と丁寧さに欠く説明不足な解説をされても納得しない。そして、イライラし「もうやめた、やっぱり私には算数は向かない」ということになってしまうのです。このイライラは私にも重々理解できます。ですから、算数の指導の際は図を多様し、先ずビジュアル化させてから納得させていくという手法を取り、常に子ども目線に立った授業(「講師が理解していることは当然生徒も分かっているだろう」という独善的で上から目線の授業を徹底的に排除した授業)を行っています。
長年文系科目を担当してきた講師には算数のできない生徒がどこで躓いているのか手に取るようにわかります。その箇所をピンポイントに丁寧に解きほぐしてあげればいつでも成績を上げることは可能なのです。
今年は私の受け持ちが国語と算数が半々になりました。「今まで算数は苦手だったのに、子どもから「算数って面白いね」と言われ、嬉しくなりました。永田先生は国語だけだと思っていました。失礼しました。(笑)」と、先日ご父兄からこんな嬉しいメールをいただきました。
科目を問わず、講師自身がしっかり研鑽研究を積ね、また、生徒の立場になり親身になって指導すれば、生徒は必ずそれに応えてくれるものです。ですから講師(特に小学生を指導する講師)には「一刻一刻変化する生徒の心の襞」を常に敏感に察することができる感受性が不可欠なのです。
これからもこのような取り組みを心がけていきたいと思います。