音読の効用
2010年3月19日
学校でも塾でも音読を推奨する声はあがりますが、「では、音読をするメリットは何?」という疑問には答えてもらえないことが多いのではないでしょうか。「元気良く、大声で」が目的ではありません。今回は音読の目的・メリットについて触れてみたいと思います。
1.文章が映像化できる。
幼いころ、絵本を自分で黙読するだけでも楽しかったと思いますが、親から読み聞かせてもらうと、また違った楽しみが得られたと思います。その楽しさは声を聞くことにより、話が立体的に映像化され(今でいう3D効果のようなもの)内容がより印象的に心に残ることで得られるのです。これは他者の声を聞くだけでなく、自分が発声したものを自分で聞くことでも得られます。(これが大切!発声するだけでなく、その音を自分で聞かないと効果はありません。発声することと、聞くことを同時作業で行います)
2.飛ばし読みを防げる。
国語の苦手なお子様は必ずといっていいほど文章の「飛ばし読み」(たいていは無意識のうちに)、または内容を無理解のまま先に読み進めてしまい、結果的に飛ばし読みと同じことをしてしまう傾向にあります。音読をすれば一文一文を確実に読んでいくことになりますので、飛ばし読みをするリスクを防ぐことができます。また、説明文・論説文であっても音読することで内容が映像化できますので「この一文は何を言っているのかわからない」というのであれば一度立ち止まり、再度その一文を音読してみてください。黙読だけでは得られない理解が生じるはずです。その理解を積み重ねれば結果的に文章全体の理解につながります。
※ ですが、実際の試験では発声することはできません。ですから、当塾の生徒には「こころの音読」を行うよう指導しています。(方法についてはお問い合わせください)